認定補聴器専門店とは?普通の補聴器店との違いと選び方を解説

認定補聴器専門店とは?普通の補聴器店との違いと選び方を解説

補聴器店を探していると、「認定補聴器専門店」という言葉を見かけることがあります。
初めて補聴器を考える方にとっては、それが人の資格なのか、お店の認定なのか、一般的な補聴器店と何が違うのか分かりにくいかもしれません。
認定補聴器専門店は、個人に与えられる資格ではなく、店舗単位の認定です。補聴器の相談、測定、調整、購入後の対応を行うための体制が整っているかを知るための、店選びの判断材料になります。
ただし、認定があるからといって、すべてを任せれば必ずうまくいく、という意味ではありません。補聴器は、相談や調整を重ねながら合わせていくものです。
この記事では、認定補聴器専門店の意味、認定補聴器技能者との違い、補聴器店を選ぶときの見方を分かりやすく解説します。

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認定補聴器専門店とは

認定補聴器専門店とは、個人の資格ではなく、補聴器販売店に対する認定です。

公益財団法人テクノエイド協会では、補聴器販売店からの申請に基づき、その店舗の補聴器販売事業が「認定補聴器専門店業務運営基準」に適合していると認定された店舗を、認定補聴器専門店として登録しています。(テクノエイド協会)

少し分かりやすく言うと、認定補聴器専門店とは、補聴器の相談、測定、調整、購入後の対応を行うための人員・設備・対応体制が、一定の基準に合っていると認められた補聴器販売店です。

補聴器は、買って終わりの商品ではありません。
聞こえの状態、耳の形、生活環境、使う場面に合わせて、少しずつ調整しながら使っていく道具です。最初の相談だけでなく、使い始めてからの調整や点検も重要になります。
そのため、補聴器店を選ぶときには、補聴器を販売しているかどうかだけでなく、購入前の相談から購入後のフォローまで対応できる体制があるかを見ておくことが大切です。

認定補聴器専門店かどうかは、そのようなお店の体制を知るための一つの情報になります。

認定補聴器技能者とは何が違うのか

認定補聴器専門店とよく似た言葉に、「認定補聴器技能者」があります。
名前が似ているため混同されやすいのですが、この2つは意味が異なります。

認定補聴器技能者は、人に関する認定です。
一方、認定補聴器専門店は、店舗に関する認定です。

公益財団法人テクノエイド協会では、補聴器を購入する方の使用目的、使用環境、希望価格などの相談に応じ、補聴器の適合調整、補聴効果の確認、使用指導を適切に行うための専門的な知識・技能を習得した人を「認定補聴器技能者」として認定しています。(テクノエイド協会)

項目 認定補聴器技能者 認定補聴器専門店
対象 個人 店舗
見るポイント 担当者の知識や経験 店舗の設備や対応体制
利用者にとっての
意味
相談や調子絵を任せる人の専門性を知る目安 店舗全体のサポート体制を知る目安
注意点 資格だけで、担当者との相性まではわからない 説明の分かりやすさ、購入後のフォローについては確認が必要
認定補聴器
技能者
認定補聴器
専門店
〈対象〉
個人 店舗
〈見るポイント〉
担当者の
知識や経験
店舗の設備や
対応体制
〈利用者にとっての意味〉
相談や調整を
任せる人の
専門性を知る目安
店舗全体の
サポート体制を
知る目安
〈注意点〉
資格だけで、担当者との相性まではわからない 説明の分かりやすさ、購入後のフォローについては確認が必要

補聴器選びでは、担当者の知識や技術が重要です。
同時に、測定や調整を行う設備、購入後に継続して相談できる体制も欠かせません。

つまり、認定補聴器技能者は「人」を見るための情報、認定補聴器専門店は「お店の体制」を見るための情報です。

補聴器に関わる資格や立場の違いを詳しく知りたい方は、「補聴器に関わる資格の違いをまとめた記事」も参考になります。

認定補聴器専門店が店選びの判断材料になる理由

認定補聴器専門店の制度では、店舗の運営についていくつかの基準が定められています。
制度上は「人的要件」「物的要件」「業務実施上の要件」という言葉が使われます。少し硬い表現ですが、読者の方にとっては、次の3つに分けて考えると分かりやすくなります。

専門知識を持つ人がいる

認定補聴器専門店では、人的要件として、認定補聴器技能者が常勤していることが示されています。(テクノエイド協会)

補聴器は、単に音を大きくするだけの道具ではありません。
聴力の状態、聞き取りにくい音の種類、生活で困っている場面に合わせて、音の出し方を調整していく必要があります。
そのため、補聴器について専門的な知識を持つ人が店舗にいることは、相談先を選ぶうえで重要な情報になります。

ただし、認定補聴器技能者が常勤しているからといって、すべての対応を必ず認定補聴器技能者本人だけが行うという意味ではありません。相談、機種選定、調整、適合、使用指導などは、認定補聴器技能者、またはその指導・監督のもとで行われることが求められています。

測定や調整のための設備がある

補聴器を合わせるには、聞こえの状態を確認し、補聴器の音を調整し、装用したときの聞こえ方を確認していく必要があります。

認定補聴器専門店の基準には、相談、測定、調整、適合、補聴器特性測定、装用効果測定、修理・加工・消毒などに関する設備が含まれています。(テクノエイド協会)
専門的な設備名を一つ一つ覚える必要はありません。
補聴器を検討している方にとって大切なのは、補聴器を販売するだけでなく、聞こえの状態を確認し、補聴器を合わせ、使いながら調整していくための環境があるかどうかです。

同じ補聴器でも、調整の仕方や耳への合わせ方によって、聞こえ方や使いやすさは変わります。価格や機能だけでなく、測定や調整をどのように行うかも確認しておきたいところです。

購入後の相談にも対応する体制がある

補聴器は、購入した日がゴールではありません。

使い始めは、今まで聞こえていなかった音が急に聞こえることで、周囲の音が気になったり、音の大きさに違和感を覚えたりすることがあります。実際の生活で使いながら、少しずつ調整していくことが必要です。
認定補聴器専門店の業務実施上の要件には、補聴器相談医との連携を原則とすること、購入者ごとの記録を作成すること、販売後の調整や苦情等に対応すること、不適切な販売活動を行わないことなどが含まれます。(テクノエイド協会)

つまり、認定補聴器専門店では、「売って終わり」ではなく、相談、記録、調整、購入後対応を含めた体制が見られています。
補聴器を長く使っていくためには、購入後に相談しやすいお店かどうかも、購入前から確認しておくと安心です。

認定があると、補聴器店選びで何が分かるのか

補聴器を扱うお店には、補聴器専門店、眼鏡店、量販店、通信販売など、さまざまな形があります。

その中で認定補聴器専門店は、店舗としての人員・設備・業務体制が、公益財団法人テクノエイド協会の定める運営基準に適合していると認定されたお店です。

テクノエイド協会の補聴器販売店検索システムでも、「認定補聴器専門店」は、設備・人的・業務に関する各要件について、協会の定める運営基準に適合していることを認定された店舗と説明されています。(テクノエイド協会)

ただし、これは認定がない店舗を否定するものではありません。
認定があることで、お店の体制について分かることはあります。

一方で、実際に相談したときの説明の分かりやすさ、担当者との相性、通いやすさ、購入後の相談のしやすさまでは、認定の有無だけでは判断できません。

認定補聴器専門店かどうかは、補聴器店選びの入口として役立つ情報です。
そのうえで、実際の相談内容や対応を見ながら、自分に合ったお店かどうかを考えることが大切です。

認定だけで判断しない方がよい理由

認定補聴器専門店であることは、補聴器店選びの有力な判断材料です。

ただし、補聴器の合いやすさは、一人ひとり異なります。
聞こえの状態、耳の形、生活環境、使用する時間、音の感じ方によって、必要な補聴器や調整の進め方は変わります。
補聴器は、相談や調整を重ねながら合わせていくものです。

そのため、認定の有無だけでなく、実際に相談したときに、次のような点も確認しておくとよいでしょう。

  • ・話を丁寧に聞いてくれるか
  • ・測定や調整の内容を分かりやすく説明してくれるか
  • ・購入を急がせず、試聴や貸出について案内してくれるか
  • ・購入後の調整や点検について説明してくれるか
  • ・自宅や生活圏から無理なく通えるか

また、医学的な診断や治療は医師の役割です。
急に聞こえにくくなった、片耳だけ聞こえが悪くなった、耳の痛みがある、めまいや耳だれがある、といった場合は、補聴器店で補聴器を選ぶ前に、耳鼻咽喉科で確認することが大切です。
補聴器店は、補聴器の相談や調整を行う場所です。
医療機関で確認すべき状態がある場合に、適切に耳鼻咽喉科への相談を案内してくれるかどうかも、お店選びの大切なポイントになります。

補聴器店を選ぶときに確認したいポイント

補聴器店を選ぶときは、価格や補聴器の種類だけでなく、相談から購入後までの流れを確認しておくと安心です。
以下のポイントを見ておくと、初めての方でもお店を選びやすくなります。

確認したいこと 見るポイント
認定補聴器専門店か 店舗としての体制を見る材料になる
認定補聴器技能者がいるか 担当者や店舗の専門性を見る材料になる
話を丁寧に聞いてくれるか 困りごとや生活場面を整理してくれるか
調整の説明が分かりやすいか 数値だけでなく生活での聞こえ方と結びつけてくれるか
試聴や貸出ができるか 実際の生活環境で試せるか
購入後のフォローがあるか 調整や点検を継続して受けられるか
通いやすいか 購入後も無理なく通えるか
医療機関を案内してくれるか 必要時に耳鼻咽喉科への相談を案内してくれるか
確認したいこと 見るポイント
認定補聴器専門店か 店舗としての体制を見る材料になる
認定補聴器技能者がいるか 担当者や店舗の専門性を見る材料になる
話を丁寧に聞いてくれるか 困りごとや生活場面を整理してくれるか
調整の説明が分かりやすいか 数値だけでなく生活での聞こえ方と結びつけてくれるか
試聴や貸出ができるか 実際の生活環境で試せるか
購入後のフォローがあるか 調整や点検を継続して受けられるか
通いやすいか 購入後も無理なく通えるか
医療機関を案内してくれるか 必要時に耳鼻咽喉科への相談を案内してくれるか

補聴器は、短時間の説明だけで決めるには難しい商品です。

たとえば、お店の中ではよく聞こえるように感じても、家族との会話、テレビ、外出先、病院や銀行での呼び出しなど、実際の生活場面で試してみると、別の気づきが出てくることがあります。

そのため、補聴器店選びでは、認定補聴器専門店かどうかに加えて、試聴や貸出、購入後の調整体制も確認しておくとよいでしょう。

補聴器店選び全体について知りたい方は、「補聴器店の選び方」の記事も参考になります。試してから考えたい方は、「補聴器の試聴・貸出」や「3ヶ月無料貸出サービス」もご覧ください。

大塚補聴器でのご相談について

大塚補聴器では、初めて補聴器を検討する方にも、聞こえの状態や生活で困っている場面を伺いながらご相談いただけます。

補聴器は、すぐに購入を決めるものではありません。
まずは、どのような場面で聞き取りにくいのか、補聴器でどのような変化が期待できるのかを整理することが大切です。

「家族にすすめられたけれど、まだ迷っている」
「補聴器を試してみたいが、どのお店に相談すればよいか分からない」
「認定補聴器専門店や認定補聴器技能者の違いがよく分からない」

このような方も、ご相談いただけます。

大塚補聴器では、試聴や貸出、調整、購入後のフォローを大切にしながら、納得して進められるようにご案内しています。

お近くの店舗を確認したい方は「店舗一覧」を、相談の流れを知りたい方は「ご購入までの流れ」をご覧ください。補聴器店選びで迷っている方は、来店予約のうえご相談ください。

まとめ

認定補聴器専門店は、人の資格ではなく、店舗単位の認定です。

補聴器の相談、測定、調整、購入後フォローを行うための人員・設備・対応体制が、一定基準に適合しているお店を知る手がかりになります。
ただし、補聴器店選びでは、認定の有無だけで判断するのではなく、説明の分かりやすさ、調整の進め方、試聴や貸出、購入後のフォロー、通いやすさも確認することが大切です。

補聴器店選びで迷っている方は、まずは当店にご相談ください。
聞こえの状態や生活で困っている場面を伺いながら、試しながら考えられるようにご案内します。


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大塚補聴器を運営する株式会社大塚の代表取締役。認定補聴器技能者、医療機器販売管理者。

たくさんの難聴の方々に、もっとも確実によく聞こえる方法をご提供することが私たちのミッションです。
監修においては、学術論文もしくは補聴器メーカーのホワイトペーパーなどを元にしたエビデンスのある情報発信を心がけています。

なお古いページについては執筆当時の聴覚医学や補聴工学を参考に記載しております。科学の進歩によって、現在は当てはまらない情報になっている可能性があります。

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