難聴者が身体障害者手帳をもつメリットは?
色々と安く購入できる制度があります
身体障害者手帳を交付されると、色々お得なメリットがたくさんあります。たとえば、交通運賃の割引、レジャー施設の利用割引、税金の減免などがあります。しかし、認定を受けてすでに手帳をお持ちでも、十分に活用していない方が少なくありません。ここでは難聴で障害者手帳を交付されたら、どんなメリットがあるのか、可能な限り網羅してご紹介していきます。(本記事で紹介しているのは2025年1月20日現在の情報です。)
難聴の障害者手帳を持っていて、お得なこと!
公共料金や携帯代金は半額以下または無料!
多くの携帯会社は身体障害者手帳を持っていると専用プランがあり、お値引きがあります。
また観光地の入場料や交通運賃も等級によって様々な割引があります。
NHK受信料
割引率:半額または全額免除
活用例:地上契約(継続振込等)月額が半額または全額免除
対象者:本人が世帯主で受信契約者の場合は半額、身体障害者手帳をお持ちのいる方がいる世帯で、世帯全員が市町村民税非課税の場合は全額免除
申し込み窓口:申請書を提出
URL:「障害者の方に対する受信料の免除」について知りたい|NHKよくある質問集
携帯料金(ドコモ、au、Softbankなど)
割引率:プランにより異なる
活用例:ドコモ ハーティ割引、au スマイルハート割引、Softbank ハートフレンド割引
対象者:全等級の方
上下水道料金
割引・値引き:地域によって異なる
問合せ先:お住いの地域の水道局
観光・ご旅行にもメリットがあります!
全国の観光地、文化施設でもほとんど入場割引があります。これは障害者手帳を提示するだけで利用できることが多いです。ご家族やグループでお出かけするときに、ぜひ活用してください。
東京ディズニーランド
割引率:1デーチケット割引 時期により異なる
活用例:大人8,400円⇒6,800円
対象者:全等級の方(介護者も対象)
申し込み窓口:東京ディズニーリゾート・オフィシャルウェブサイト、東京ディズニーリゾート・アプリ
URL:東京ディズニーリゾート
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン
割引率:約5割引
活用例:1デイ・スタジオ・パス(大人[12歳以上]1日券)8,600円~(税込)~⇒障がい者向け割引スタジオ・パス4,700円(税込)
対象者:全等級の方
申し込み窓口:チケット販売窓口
URL:セット券 | 当日券 | 個人のお客様 | チケット・料金 | 東京スカイツリー
アンパンマンこどもミュージアム&パーク
割引率:半額
活用例:大人・こども(1才以上)、通常2,200円⇒1,100円
※地域により入館料は異なります
対象者:全等級の方(介添者1名も)
申し込み窓口:チケット販売窓口
URL:横浜アンパンマンこどもミュージアム
清水寺(京都)
割引率:全額無料
活用例:大人400円⇒無料
対象者:全等級の方(介護者も対象)
申し込み窓口:拝観料支払い時、提示
URL:清水寺
姫路城(兵庫県)
割引率:全額無料
活用例:大人1,000円⇒無料
対象者:全等級の方(介護者も対象)
申し込み窓口:入城料販売窓口
URL:料金改定のお知らせ
東京国立博物館
割引率:総合文化展(平常展)観覧料 無料
対象者:全等級の方(介護者も対象)
申し込み窓口:入館料販売窓口
URL:東京国立博物館 – トーハク
上野動物園
割引率:全額無料
活用例:大人600円⇒無料
対象者:全等級の方(介護者も対象)
申し込み窓口:入館料販売窓口
URL:開園時間・休園日・入園料 | 上野動物園公式サイト – 東京ズーネット
東京タワー
割引率:半額
活用例:メインデッキ 大人\1500円⇒750円
対象者:全等級の方(介護者も対象)
申し込み窓口:チケット販売窓口
URL:【障がい者手帳をお持ちのお客様】展望料金改定のご案内 | 東京タワー
東京スカイツリー
割引率:約5割引
活用例:セット券(展望デッキ+展望回廊) 平日大人3,100円⇒1,600円
対象者:全等級の方(介護者も対象)
申し込み窓口:チケット販売窓口
URL:セット券 | 当日券 | 個人のお客様 | チケット・料金 | 東京スカイツリー
ここでご紹介した他にも、全国の神社仏閣の拝観料やお城の入城料も割引があるところがたくさんあります。
国立博物館、国立新美術館、国立科学博物館は等級に関係なく、平常展については本人と介護者一人は無料です。国立劇場が主催の公演については、本人と介護者一人は2割引で鑑賞することができます。
全国の自治体が運営している動物園や植物園は無料で入園できるところが多いです。
多くのレジャー施設では障害者割引があるので、お出かけの前には確認していただき、積極的に利用してみて下さい。
補助金がもらえます!
聴覚の手帳をお持ちなら、お値打ちに補聴器が手に入ります。補助制度の該当器種はこちら
公共交通機関を利用するときのメリット
障害者手帳の等級が記載されている横に「旅客鉄道株式会社旅客運賃減額欄」という欄があり、ここには「第1種」または「第2種」の記載があります。
聴覚障害では「第1種」に該当するのが2級と3級の方、「第2種」に該当するのが4級と6級の方です。第2種でも割引の対象になりますが、第1種になると付き添いの介護者も同額割引されるサービスが増えるなど、よりお得に利用できます。
ほとんどの公共交通機関では割引があります。半額、もしくは無料で利用できます。割引率と対象者は、運営している自治体や事業者により設定が異なります。
補聴器がお安く買えます。
JR新幹線を使う時のメリット
割引率:普通乗車券が半額
活用例:東京駅~新大阪駅間、通常13,870円が9,415円
※普通乗車券は8,910円が半額の4,455円、特急券(自由席)は割引なしの4,960円
対象者:聴覚障害2級、3級の本人と介護者
申し込み窓口:みどりの窓口
URL:障害者割引制度のご案内:JR東日本
JR在来線を使う時のメリット
割引率:半額
活用例:東京駅~熱海駅(104.6㎞)、通常1,980円が半額の990円
対象者:単独で利用の場合の全等級 ※片道101㎞を超える場合に限る
申し込み窓口:みどりの窓口
URL:耳やことばの不自由なお客さまへ:JR東日本
高速道路を利用するときのメリット(NEXCO中日本の場合)
割引率:通常料金の半額
活用例:東京IC~浜松IC 通常料金5,630円が2,820円(10円未満は切り上げ)※ETC料金は異なる
対象者:運転者が全等級の方(2級・3級は運転せず同乗している場合も対象)
申し込み窓口:市区町村の福祉事務所
URL:有料道路における障がい者割引制度についてのご案内 | 障がい者割引制度 | 料金割引のご案内 | ETC・割引案内 | 料金・交通 | 高速道路・高速情報はNEXCO 中日本
※事前登録必要
JALを使う時のメリット
割引率:各種運賃より20%割引
対象者:全等級の方(2級・3級は介護者も対象)
申し込み窓口:JALグループ国内線のカウンターまたは旅行会社
URL:身体障がい者割引(運賃一覧) – JAL国内線
ANAを使う時のメリット
割引率:路線・時期により異なる
対象者:全等級の方(2級・3級は介護者も対象)
申し込み窓口:ANAグループ国内線のカウンターまたは旅行会社
URL:http://www.ana.co.jp/service-info/share/assist/discount.html(ANA|身体障がい者割引運賃について)
タクシーを使う時のメリット
割引率:1割
対象者:全等級の方
申し込み窓口:乗車時、提示
URL:一般乗用旅客自動車運送事業の運賃及び料金に関する制度について|自動車交通局長
1、運賃→(3)距離制運賃→ハ 距離制運賃の割引(公共的割引)、①項にあたる
※自治体によっては、タクシー券を交付しているところもあり、障害者向けサービスと重複しての利用が出来ないことがあります。詳しくはお住まいの自治体窓口にお問い合わせください。
・自治体サポート例
静岡県浜松市の場合は、公共交通機関の利用券(バス、電車、ガソリン券などのうち、いずれか一種類)が年一回、交付されます
障がいのある人へのバス・電車共通カード、タクシー利用券等の交付|浜松市
都営地下鉄、都電、都営バスを利用するときのメリット
割引率:全額無料
対象者:東京都内在住で全等級の方
申し込み窓口:お住まい区市町村の福祉関係の窓口
URL:都営交通無料乗車券 | 東京都交通局
都営メトロを利用するときのメリット
割引率:5割引き、ただし101キロ以上乗車するときに限る
対象者:東京都内在住で全等級の方
申し込み窓口:お住まい区市町村の福祉関係の窓口
URL:https://www.tokyometro.jp/ticket/guide/disability/index.html
加齢性の難聴でも障害者手帳はもらえます
難聴の方の一部、特に加齢にともなって難聴になった方でも、聴覚の身体障害者手帳を取得すると様々なメリットがあります。
当社では、手帳取得者が不自然に少ない山間部で、自治体と協力して行政サービスの利用促進PRをしてきました。
健康で文化的な生活を送るための、正規の支援制度は遠慮なくご利用いただくのが良いと思います。
難聴になって補聴器を購入する場合でも、聴覚の身体障害者をお持ちであれば、お安く(最大274,000円の助成で)購入することができます。
身体障害者手帳の取得と補聴器購入の助成について、詳しくはこちらをご覧ください。
当店は補聴器専門店ですが、補聴器に限定せず、可能な限りの難聴サポートを行っております。
自治体の支援制度は、地域によって異なりますし、毎年変化しております。
聞こえと支援制度に関するご相談はぜひ店頭でお問い合わせください。
コミュニケーションにお困りの方に寄り添える仕事を目指し、2012年に言語聴覚士免許取得。8年間の病院勤務にて聴覚障害の領域などを担当。難聴の方の聞こえを改善するため、補聴器を専門にして働きたいと考え、2020年プロショップ大塚に入社。耳鼻咽喉科での勤務経験を活かし、さまざまな情報や知識を分かりやすくお届けすることを心がけています。
保有資格:言語聴覚士
【監修】
補聴器専門店プロショップ大塚を運営する株式会社大塚の代表取締役。認定補聴器技能者、医療機器販売管理者。
たくさんの難聴の方々に、もっとも確実によく聞こえる方法をご提供することが私たちのミッションです。
監修においては、学術論文もしくは補聴器メーカーのホワイトペーパーなどを元にしたエビデンスのある情報発信を心がけています。
なお古いページについては執筆当時の聴覚医学や補聴工学を参考に記載しております。科学の進歩によって、現在は当てはまらない情報になっている可能性があります。
※耳の病気・ケガ・治療、言語獲得期の小児難聴や人工内耳については、まず医療機関へご相談下さい。