認知症のお客様から補聴器の相談があった際のご対応ポリシー


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認知症のお客様から補聴器の相談があった際のご対応ポリシー

本記事はご家族、成年後見人、医療および介護の関係者様向けに書いています。

近年、認知症のお客様がお一人で来店されるケースが増えてきました。
一部のメディアでは、補聴器を使えば認知症を予防する効果があると言われています。ご本人に認知症の自覚がない、またはご本人が認知症と認めない状況で、認知症の予防を目的に補聴器を購入しようとするケースがあります。
しかし補聴器は、最高級品を両耳に買うと100万円以上の値段になります。すでに認知症になっているなら、ご本人が一人で決断するにはあまりに高額です。

本記事では、不幸な補聴器の購入を予防するために、私たちプロショップ大塚が考えた基本方針および対応の流れをご紹介いたします。

※当店では認知症の診察・診断は行っていません。本記事では、判断能力が十分ではない可能性があるお客様を、認知症のお客様とさせていただきます。

私たちの基本的な思い

不幸な補聴器の購入は、防ぎたいと考えています。よく聞こえないのに、お金だけを失うことは、お客様にとっても、私たちにとっても大変な損失だと思います。

お客様がお金を無駄にしないために、私たちが補聴器の販売をお断りするというのも、一つの対応だと思います。

しかし認知症であったとしても、人との会話やコミュニケーションを良くするための機会を、私たちの判断で奪ってしまうことが良いとも思えません。

ここに紹介する私たちのポリシーは、今までの経験から考えたものですが、完ぺきな正解とも思っていません。
ご意見、ご批判があれば、どちらもご連絡いただけばと思います。

お客様の観察

高齢で認知症のお客様にもプライドがあります。自分のことは、自分で決めたいという気持ちがあります。
接客担当者がお客様を観察し、判断能力が十分と見込んだ場合、本ポリシーの対象になりません。
観察によって、認知症かも知れないと判断した場合、次の3に進みます。

ご家族を同伴されるようお願いします

最初の、一回目の来店で、お一人で来店されていた場合は「今はまだ補聴器を購入しないように」とお伝えします。
(当店では、認知症に関わらず、一回目の来店で、お客様に補聴器を販売するケースは1%以下です)

そして、二回目のご来店の際は「ご家族と一緒に同伴でご来店してください」と、ご本人にお願いします。

この時、同伴を快諾していただけるお客様もいますし、拒否感を示す方もいらっしゃいます。

あくまでご本人には「お願い」しか出来ませんが、かなり強くお願いします。

過去のお客様で、拒否感を示された方の一部には「私が認知症と思っているんでしょう!」と強い口調で反論されたことがあります。

ご家族に同伴をお願いするときには、お客様が納得できる理由を探して、方便(実害の無いウソ)を言う場合もありえます。

2回目以降のご来店で、ご家族、成年後見人または入居先の介護施設の職員の方などが一緒に来ていただければ、ご本人へ提供するサービスおよび補聴器の購入については、常にご連絡しながらサービスを提供させていただきます。
ご家族へは、電話でなく、一回は店舗までご来店いただくようお願いしております。

ご本人が、ご家族などへの連絡を、どうしても拒否される場合には、次の4へ進みます。

補聴器の器種の選択

当店では、耳かけ型の補聴器は、最長3か月の無料お貸出しサービスを実施しております。

オーダーメイドの補聴器(耳あな型)は、お貸出しサービスが無く、代わりに購入から90日間の返品サービスがございます。

補聴器のお貸出しサービスをお選びになった場合

当店の3か月無料のお貸出しサービスは、週1回程度の来店を条件に、通っていただくサービスです。

週一回の来店の際に、繰り返し、ご家族様との来店をお願いいたします。

なお、お貸出しサービスを使って、補聴器を紛失した場合、弁償料金は一台3万円になっています。お貸出しの補聴器を破損・故障させた場合は無料です。

補聴器の購入をお選びになった場合

補聴器の購入を希望する場合には90日間の返品サービス付きの器種を強くおすすめします。

90日間の返品サービスが無い器種については、販売をお断りすることもあります。

紛失補償サービスについて

一部の補聴器には、紛失補償サービスが付いているものがあります。こちらもおすすめします。ただし低価格の補聴器には、基本的に紛失補償サービスがありません。

※なお購入から90日以内であっても、紛失補償サービスを利用すると返品サービスは利用できなくなります。

補聴器のご注文には、直筆で発注書をいただきます。

企業が取引で使うような「発注書」という書類をご用意しております。

生命保険に加入する際のチェック項目をイメージしてもらっても良いと思います。

金額、納期、キャンセル条件、紛失補償、返品条件などの詳細が、大きな文字で書かれた発注書です。

項目を一つずつ、指差しながら読み上げてご説明いたします。

項目それぞれ、ご本人が理解したら、レ点をご記入いただきます。

最後に、注文日とお名前について、直筆でサインをいただきます。

また確実な連絡先を教えていただくため、身分証明書の写しをいただきます。

購入後、ご家族に気づいてもらうために

お買い上げいただいた補聴器は、客観的な効果確認の検査を行い、補聴器を着けている状態で言葉がよく聞こえることを確認してから納品いたします。

しかし、それでも難聴について、認知症のご本人について、ご家族などサポートされる方の理解は必要だと思います。

お買い上げの後は、通常のお客様以上に、おハガキなど送らせていただきます。

内容は、返品期限のお知らせ、補聴器のメンテナンスや修理の保証期限のお知らせなどです。

何かお気づきの際には、一緒にご来店いただければと思います。


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この記事は
私が書きました

この記事は大塚祥仁が書きました

大塚 祥仁
【認定補聴器技能者】

2006年から補聴器の仕事を始めました。もっとも確実に、よく聞こえる方法をご提供することが、私のミッションです。皆様によく聞こえる生活をお届けするため、毎日毎日、聴覚医学の論文を読み、デンマークやドイツの研究機関と連絡を取り、時には欧州へ勉強に行き、海外から研究者を招き勉強会を開催し、国内の社会人大学院へ通い修士号まで取ってしまいました。本Webページでは、補聴器、難聴、耳鳴りなどについて、確かな情報や最新の情報をお届けしていきます。ご相談の方は、お気軽にご連絡ください。

保有資格:認定補聴器技能者、医療機器販売管理者

★ Twitter はじめました。耳の話を真面目に書いてます! : @mimi_otsuka

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