集音器(PSAPs)と補聴器の違い


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集音器(PSAPs)と補聴器の違い

普通の補聴器、通販や量販店の補聴器(OTC補聴器)、集音器(PSAPs)について解説します。

合法な補聴器と、脱法の集音器(薬機法について)

補聴器は、薬機法(正式名称:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)で定められた医療機器です。この薬機法の中で「身体に装着して、難聴者が音を増幅して聞くことを可能とすること。」(管理医療機器の別表2、361番および362番)と決められています。日本では厚生労働省などによって、効果と安全性について、管理されています。
これに対して、集音器は医療機器として必要な厚生労働省などによる管理や規制を受けていません。効果と安全性が確かめられていないということです。

普通の補聴器は、販売員による聴力検査と音質調整がセット

普通の補聴器は、一部のメガネ店や補聴器専門店で販売されています。普通の補聴器は一人一人の聴力に合わせて、音質を調整できるように作られています。通常、補聴器の販売価格には、聴力検査と補聴器の調整のサービス料が含まれています。

聴力検査

音質の調整は、大きく分けて2つあります。

一つ目は、周波数によって増幅量を変えることです。例えば、1000ヘルツの音は増幅量20デシベル、3000ヘルツの音は増幅量50デシベルという具合です。

1k(1,000Hz)のときは20㏈増幅される、3kのときは50㏈増幅する

二つ目は、補聴器のマイクに入ってきた入力音の大きさによって、増幅量を変えることです。例えば、同じ周波数の音でも、小さな音は、増幅量を大きくします。逆に大きな音は増幅量を小さくします。

この二つの音質調整によって、普通の補聴器は、一人一人の聴力に合わせて、よく聞こえるように作られています。聴力は一人一人異なりますから、補聴器を使う人の聴力検査は欠かせません。

普通の補聴器は、聴力検査の結果に合わせて、音質を調整し、初めて耳に合った状態で使うことが出来ます。値段は、片耳5万円程度からになります。

補聴器の調整について書いた記事があります。こちらも、ご覧ください。
補聴器の調整ってなに?|プロショップ大塚
定期的な調整がオススメ|プロショップ大塚

通販やドラッグストアのOTC補聴器は、聴力検査なしで低価格

通販やドラッグストアなどでは、値段の安い補聴器が流通しています。
特に、ドラッグストアなどで購入できる補聴器は、OTC補聴器と呼ばれることがあります。OTCは、Over-the-Counterの略で、テーブルにつかないということです。遠回しな表現ですが「聴力検査なし、専門家のサポートなし」という意味です。
聴力検査がありませんから、一人一人の耳に合わせた音質調整もありません。

補聴器の調整

聴力検査が無いことを前提に作られているため、通販やドラッグストアで購入した補聴器は、メガネ店や補聴器専門店に持って行っても、音質調整などのサポートが受けられないようです。

通販補聴器の値段は、2018年にamazonで調べたところ、17,800円が最安値でした。とてもよく売れているというオムロン社の補聴器「イヤメイトデジタルAK-15」は、34,800円でした。

OTC補聴器について書いた記事があります。こちらもご覧下さい。
OTC補聴器ってなに?専門家の聴力検査なしで大丈夫??|プロショップ大塚

集音器(PSAPs)とても安いけど、危険な脱法品

通販では、集音器という名称で販売されている補聴器のような機械があります。amazonで調べたところ、もっとも安い集音器は、1399円でした。

先に紹介した通り「身体に装着して、難聴者が音を増幅して聞くことを可能とすること。」という法律があります。難聴の人によく聞こえる大きな音量の機械は、取り扱いを間違えると、とても危険なのです。

国民生活センターが、集音器を難聴者が使用することについて調査したことがあります。その結果「効果と安全性に問題があり得るため、難聴者は集音器を使わないこと」が推奨されています。
参考:通信販売の補聴器等の安全性や補聴効果-販売サービスに関する調査も含めて-|独立行政法人 国民生活センター

米国でも、日本の集音器と似たPSAPsという機械が流通しています。PSAPsは「Personal sound amplification products」の略称です。日本語に訳すと「一人で使う音の増幅装置」という意味で、ヘッドホンなどと同じ扱いです。
つまり人と会って話をするときに使う物ではなく、自宅に一人でテレビを見る時だけなど、特定の場面だけで使われています。

他にも集音器について、同ホームページで書いた記事があります。こちらも、ぜひご覧ください。
集音器は、あなたの難聴を助けてくれる?|プロショップ大塚
補聴器と集音器、助聴器は別物です。|プロショップ大塚


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私が書きました

この記事は大塚祥仁が書きました

大塚 祥仁
【認定補聴器技能者】

2006年から補聴器の仕事を始めました。もっとも確実に、よく聞こえる方法をご提供することが、私のミッションです。皆様によく聞こえる生活をお届けするため、毎日毎日、聴覚医学の論文を読み、デンマークやドイツの研究機関と連絡を取り、時には欧州へ勉強に行き、海外から研究者を招き勉強会を開催し、国内の社会人大学院へ通い修士号まで取ってしまいました。本Webページでは、補聴器、難聴、耳鳴りなどについて、確かな情報や最新の情報をお届けしていきます。ご相談の方は、お気軽にご連絡ください。

保有資格:認定補聴器技能者、医療機器販売管理者

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