OTC補聴器とは
OTC補聴器は、聴力検査なしで販売できる補聴器
OTCは、Over-the-Counterの略で、お店でテーブルにつかず、お店の人と立ったままやりとりするということです。
OTC補聴器とは遠回しな表現ですが「聴力検査なし、専門家のサポートなし」という意味です。
日本を除く、ほとんどの先進国では、補聴器の販売について強力な規制やルールがあります。これらの規制のため補聴器を販売するには、専門家による聴力検査や補聴器の音質調整などのサポートが義務になっています。これらのルールを守らず、補聴器を販売することは犯罪になります。
日本は先進国の中では、昔から補聴器に関する規制が少なく、聴力検査などを行わない通販の補聴器が合法になっています。amazon.jpでも、補聴器と検索すると、通販用の補聴器が数多く見つかります。
アメリカでは、2020年からOTC補聴器の販売ができるようになります
昔から日本では規制されていませんから、ピンとこないかも知れませんが、アメリカでOTC補聴器に関する法律が変わりました。
2017年にアメリカの議会でOTC補聴器を合法とする法律が可決され、2020年から施行されます。これにともない、2020年からはアメリカで「聴力検査なし、専門家の調整なし」というOTC補聴器が数多く流通すると見込まれています。
アメリカで流通する商品は、良い製品なら、もちろん日本にも輸入され流通すると思います。つまり日本でも、2020年からは高性能な通販補聴器が増える可能性があります。
現在のところ、日本で、もっとも売れている通販補聴器の一つはオムロン社の製品です。これからは海外メーカー製のOTC補聴器にも、注目してみると良いかも知れません。
参考1:HIA Issues Formal Response to 2015 PCAST Report on Hearing Aids (英語サイト)
参考2:Regulatory Recommendations For OTC Hearing Aids: Safety & Effectiveness(英語サイト)