補聴器の値段・相場はどれくらい?


補聴器って、使ったことが無いとよく分からないものですよね。この記事では補聴器の値段の相場について解説します。
補聴器の値段は搭載されている機能や形状によりますが、聞こえ方を補助する機能が充実しているものは値段が高くなる傾向にあります。
世界シェアトップ6ブランドのカタログの最高価格と最安価格を調べてみました。当店でよく売れている価格帯についても松竹梅でご紹介します。(2025年10月調べ)
補聴器メーカー各社の
最高価格と最安価格

補聴器の実際の平均購買価格について調べたのですが、信頼できるアンケートなどのデータは見つけられませんでした。
そこで補聴器メーカー各社の総合カタログから最高価格と最安価格を調べてみました。
シグニア補聴器の最高価格と最安価格

シグニアの総合カタログ2025年7月版によると…

シグニアの最高価格は1,224,000円でした。

シグニアの最安価格は100,000円でした
ワイデックス補聴器の最高価格と最安価格

ワイデックスのカタログ2025年8月版によると

ワイデックスの最高価格は1,344,000円でした。

ワイデックスの最安価格は196,000円でした。
スターキー補聴器の最高価格と最安価格

スターキーの総合カタログによると

スターキーの最高価格は1,434,400円でした。

スターキーの最安価格は156,000円でした。
リサウンド補聴器の最高価格と最安価格

リサウンドの総合カタログ2025年5月版によると

リサウンドの最高価格は1,313,000円でした。

リサウンドの最安価格は170,000円でした。
フォナック補聴器の最高価格と最安価格

フォナックの総合カタログ2025年6月版によると

フォナックには片耳価格が掲載されていません。片耳価格のみ掲載されています。
最高価格は充電器と合わせて1,453,000円(両耳の場合)となります。

フォナックの最安価格は120,000円(片耳の場合)でした。
オーティコン補聴器の最高価格と最安価格

オーティコンの総合カタログ2025年9月版には

カタログには価格が掲載されていませんでした。完全なオープン価格になっているため、販売店がそれぞれ独自の値付けを行っています。オーティコンの補聴器をお求めの場合は、取り扱い店の店頭までご相談ください。
大塚補聴器の値段・相場
当店で取り扱っている補聴器は最安価格50,000円(片耳)から最高価格1,453,000円(両耳)まで幅があります。
値段の幅が大きくなる理由の一つは、補聴器を両耳に使うか、片耳だけに使うかによるものです。
加齢にともなう難聴の場合、左右の耳がどちらも難聴になることが多く、補聴器は両耳に使うのが一般的です。
ここからは両耳に補聴器をお買い求めのケースについてご紹介します。
実際にご購入いただいている価格帯・相場
実際にお客様に販売したデータをもとに、高級な価格帯、真ん中くらいの価格帯、お値打ちな価格帯を割り出しました。
※2022年3月から2025年10月の期間で、補聴器を両耳に同時購入していただいたケースの取引金額を降順に並べ替えて、高級価格は上から25%位、真ん中価格は50%位、お値打ち価格は下から25%位の金額をご紹介しています。
高級な補聴器は645,000円以上(両耳)
この価格帯を選ぶのは自営業で働かれている方、会社で役員を務められている方、お医者様や士業の方に多いです。仕事の重要な会議などで、相手の言葉を確実に聞き逃さないことを大切にしています。
趣味として音楽を楽しまれる方、舞台を観劇される方なども、音質にこだわって高級な補聴器を選ばれます。
また重い難聴で、言葉の聞き取りに充実した補助機能が必要な方もこの価格帯を選んでいます。
高級補聴器のおすすめモデル1
Signature 16 CIC R

Signature 16 CIC R+Starlinkプレミアムチャージャー(バッテリー搭載) 666,400円

Signatureを耳に装用した様子
高級補聴器のおすすめモデル2
オーデオI50-R

オーデオI50-R+フォナックチャージャーRIC Ⅰ 709,000円

オーデオI50-Rを耳に装用した様子
真ん中くらいの価格は490,000円前後(両耳)
60歳代の前半で、まだ難聴が軽い方や聞こえに関して困る場面が限定的な方が、はじめて(通販やAirPodsなどではなく)本格的な補聴器を購入される場合はこの価格帯を選ばれることが多いです。
軽い難聴の方が困り始めるのは雑音の多い場所での会話など、耳がいい人でも聞き取り辛い場所であることが多いです。
真ん中の価格帯のおすすめモデル1
ALLURE RIC R D

ALLURE RIC R D110 484,000円

ALLURE RIC R Dを耳に装用した様子
真ん中の価格帯のおすすめモデル2
バートI30-R

バート I30-R 509,000円

バート I30-Rを耳に装用した様子
お値打ちな価格帯は353,000円以下(両耳)
お値打ちな価格帯の補聴器を選ばれるのは、ご自宅で過ごすことが多く、お出かけは病院やスーパーでのお買い物だけなどアクティブな活動が少ない方に多いです。
このほか難聴の種類に合わせて、リーズナブルな器種を選ぶ方もいます。一部の難聴(伝音難聴といいます)では雑音抑制などの高度な機能がなくてもよく聞こえるためです。
なお、この価格帯でも、オーダーメイドの極小サイズの耳あな型などのラインナップがあります。
お値打ちな補聴器のおすすめモデル1
Insio 1IX IIC

Insio 1IX IIC 330,000円

Insio 1IX IIC を装用した様子
お値打ちな補聴器のおすすめモデル2
MAGNIFY100 mRIC R D

MAGNIFY100 mRIC R D 353,000円

MAGNIFY100 mRIC R Dを耳に装用した様子
- 本記事でご紹介した器種は、ごく一部です。聞こえ方の違い、補聴器のメリット、そして金額が見合うかどうかは、補聴器の三か月無料試聴サービスをご利用ください。
通販補聴器・通販集音器の格安価格が気になる方へ
この記事でご紹介した補聴器の値段は通販と比べると高額に感じられるかも知れません。
しかし通販の補聴器を買っている人は全体の2割ほど。インターネットを見ていると広告は目立ちますが、実際の購入者はあまり多くないようです。

JapanTrak2018を参考に弊社作成。
実際に補聴器を購入した人だけを対象にした大規模なアンケート調査では、補聴器を購入した人の85%が、対面の販売店を利用しています。そのメリットは聴力測定と聴力に合わせた音質のフィッティングサービスです。
ほとんどの通販補聴器は音質の調整機能がありません。補聴器店に持ち込んで相談してもフィッティングできないので気を付けましょう。
補聴器は両耳/片耳で値段が倍も違うけど?
人間には耳が二つあります。左右が同じくらいの難聴なら、高級な補聴器を片耳に使うより、ご予算を半分に分けて、お値打ちな補聴器を両耳に使った方がよく聞こえます。
両耳に補聴器を使っている人の割合はアンケートによって異なりますが、40~70%ほどです。

A:アンケート調査レポートJapanTrak2022において、補聴器を所有していると回答した者のうち「両耳に補聴器を装用している」と回答した割合。
B:2022年3月-2024年2月の大塚補聴器の新規顧客のうち、補聴器未経験者を対象にした補聴器の両耳セット販売率。
私たち大塚補聴器では、お客様には「同じご予算なら高級品を片耳だけに買うよりも、低価格品を両耳に使う方がよく聞こえます」とお伝えしています。その結果、業界平均よりも高い両耳装用率になっており71%でした。
なお左右の耳の聴力に違いがあり、どちらか一方だけが聞こえにくい場合は、補聴器を片耳だけに使った方が良いケースもあります。
補聴器の値段は機能と比例する
補聴器の値段の違いは、難聴を助ける補助機能がどれくらい強力かで変わってきます。
高性能・高機能なもの、たとえば雑音を自動で抑制したり、言葉をハッキリさせる補助機能が強力なモデルほど、値段は高くなるのが一般的です。

必要な機能は、どのような場面でよく聞こえたいかによって変わってきます。

必要な機能は、どのような場面でよく聞こえたいかによって変わってきます。
補聴器の値段、機能、そして聞こえ方の違いについて、こちらの記事が詳しいです。ぜひご覧ください。
補聴器のデザイン・形状と値段はあまり関係しません。
性能が値段に影響する一方、サイズ・形状によって値段が大きく変わることはありません。
たとえば同じ性能であれば、取り扱いが簡単な大きな補聴器でも、極小サイズで目立たないオーダーメイド品の耳あな型補聴器でも、値段はほぼ同じです。
なお充電式のモデルは電池式より少しだけ高額になりますが、電池代を考えると実際の経済的な負担は変わりません。
補聴器のデザイン・形状を選ぶときにはお値段ではなく、取り扱いの簡単さ、もしくは見た目やデザインの好みでお選び下さい。
もっと安い補聴器が気になったら?

お値打ちモデルだけの単品カタログ
本記事では、補聴器メーカー各社の総合カタログに掲載された補聴器のみご紹介しています。
ここでご紹介したものとは別に、期間限定のリーズナブルなモデルが販売されていることがございます。
こちらについては店頭にてご相談ください。
【監修】
大塚補聴器を運営する株式会社大塚の代表取締役。認定補聴器技能者、医療機器販売管理者。
たくさんの難聴の方々に、もっとも確実によく聞こえる方法をご提供することが私たちのミッションです。
監修においては、学術論文もしくは補聴器メーカーのホワイトペーパーなどを元にしたエビデンスのある情報発信を心がけています。
なお古いページについては執筆当時の聴覚医学や補聴工学を参考に記載しております。科学の進歩によって、現在は当てはまらない情報になっている可能性があります。
※耳の病気・ケガ・治療、言語獲得期の小児難聴や人工内耳については、まず医療機関へご相談下さい。
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