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補聴器の調整って重要?調整回数や料金を解説!

補聴器の調整って重要?調整回数や料金を解説!

補聴器について調べてみると、色々なサイトに「補聴器は調整が重要」と書いてあります。補聴器の調整をプロに依頼したい方もいるかと思います。

実際、補聴器の調整は非常に重要です。元々補聴器は聞こえの状態に合わせて調整することを前提に開発されています。適切な調整を行うことで雑音が少なく、より聞こえが良くなります。

最初の調整は試聴もしくは購入のとき、必ず行うことになっています。
人生で初めて使う補聴器は、音に慣れていないこともあり、一般的に音量を控えめに設定してお渡ししています。これは快適にご利用いただくために必要な措置となっています。

そのため一回目の調整でよく聞こえる方は多くありません。当社のお客様の場合、約7割の方は十分な聞こえを得るまでに2〜3回調整を行っています。
補聴器は適切な調整をすることで、雑音が少なく聞こえが良くなります。この記事で補聴器の調整について知っていただき、補聴器を買うときのお店選びにお役立て下さい。

次からは補聴器の調整の内容、補聴器店で使われている調整用の機器、調整の回数と料金などを解説します。

調整その1:聴力に合わせた “音質と増幅” の調整

聴力を確認

正確に測った聴力データによって、補聴器は適切に調整されます。

 

補聴器は音の高さ(周波数)ごとに、どれくらい音を大きくするのかを調整できます。

聞こえ方や難聴の程度は人それぞれ。
補聴器の専門店では、一人一人の聴力にあわせて「この人は高い音がしっかり聞こえるように」「この人は低い音がしっかり聞こえるように」という風に、聞こえに合わせて音質を調整しています。

補聴器は音の高さ(周波数)ごとに、どれくらい音を大きくするのかを調整できます。

 

聴力によって、必要な”音質”が異なる

補聴器は、一人ひとりの聞こえの状態を踏まえて音質を調整できるようになっています。
一人ひとりの聞こえの状態は、オージオグラムと呼ばれるグラフで表され、どの周波数の音が聞こえづらいのかが分かります。

耳が良い人のデータ

 

全ての周波数の聞こえが均一に低下

 

高い音が聞き取りづらい人のデータ

 

低い音が聞き取りづらい人のデータ

オージオグラムの見方

 

補聴器による”音質”の調整

どの周波数の音が聞こえづらいのか、人によって違うため、周波数別に音の増幅を変えて調整します。
これが音質と増幅の調整です。

 

すべての周波数の聞こえが均等に低下

 

高い音が聞き取りづらい

 

低い音が聞き取りづらい

 

調整その2:うるさくしないための “コンプレッション”

パソコンで音の調整

補聴器の音の調整は、パソコンを使って行います。

 

補聴器は適切に調整できていれば、周りの音がうるさくなることはありません。
それが「コンプレッション」の調整です。

コンプレッションは、周りの音の大きさに合わせて、音の増幅量を変化させる機能です。
聞き取りやすくするために小さな音はしっかり大きくする。でも、もともと大きな音はほどほどにしておく……こういった調整がコンプレッションの役割です。

なお大きな音に対して不快に感じる音量は、耳の状態によって一人ひとり異なります。このコンプレッションについても、一人ひとりに合わせて調整します。

近年、過剰に大きな音はうるさいだけではなく、長時間聞き続けることで聴力低下の原因になることが分かってきています。

コンプレッションを適切に調整すれば、補聴器から大きすぎる音が出ることもなく、安全な補聴器になるのです。

 

最大出力制限の調整ってなに?

コンプレッションに似た機能として「最大出力制限」があります。

とても大きな音が補聴器のマイクに入った時に、一定以上の大きな音をカットして、耳に大きな音が届かないようにしてくれます。

現在の補聴器はコンプレッションが進歩しているため、うるさくしないための調整は第一にコンプレッションを使います。コンプレッションだけでは、うるささを十分に抑えられないときに、最大出力制限で調整することになります。

安価な補聴器や古い補聴器ではコンプレッションが十分に調整出来ないこともあるため、その場合は最大出力制限のみで補聴器のうるささを軽減していきます。

 

調整その3:雑音除去機能や話声強調機能の設定

補聴器には人の言葉以外の雑音を自動で抑える機能、もしくは人の言葉をはっきりさせるための話声を強調させる機能が備わっています。

これらの機能の強弱は、調整してもあまり大きく変わりません。基本的にメーカーや機種それぞれの特徴があります。雑音抑制などの性能は、同じメーカーであれば値段と比例します。

補聴器メーカーごとの特徴はこちらの記事に詳しくまとめたので、参考にしてください。

補聴器専門家だから言える
各メーカーの評判!

2023年:補聴器メーカー各社の特徴と評判、上位6社を徹底比較

補聴器は調整で聞こえ方を変えられる部分、変えられない部分があります。
補聴器の購入前には、ぜひ試聴サービスを利用して聞こえ方を比べてみてください。

 

調整その4:耳せんの選択・制作

補聴器の耳せんは、イヤホンの耳せんなどと異なり、サイズや着け心地だけで選ぶものではありません。
サイズと着け心地はもちろん大切なのですが、補聴器の場合は耳せんによって聞こえ方がまったく変わってきます。

耳せんの穴の大きさの比較

上の画像は同じ補聴器で、耳せんのみ変えたものです。左側は空気穴の大きい耳せん。右側は空気穴が小さい耳せんです。2つを比べた場合、右側の空気穴が小さい耳せんの音量は3倍(10dB差)も大きくなります。

 

既成品とオーダーメイドの比較
次にこちらも補聴器は同じですが、左側は既成の耳せん、右側は一人ひとりに合わせてオーダーメイドで制作したものです。オーダーメイドの耳せんは既成の耳せんと比べて、音量は10倍(20dB差)ほどになります。

 

実際の調整の流れ、大塚補聴器の場合

当店では下記の流れで調整を行なっています。

1. 聴力を測定します。
2. お客様の耳の穴のサイズと着け心地を考慮して耳せんをお選びします。
3. 音質・音量・コンプレッションを調整します。
4. 雑音除去機能や話声強調機能を設定します。
5. 補聴器で本当によく聞こえるようになったのか、効果確認のテストを行います

大塚補聴器ではどうやって調整しているの?
いいお店の見分け方

補聴器を適切に調整するには、いくつか設備が必要です。誰でも見れば分かるものなので、お店選びの参考にして下さい。試聴や相談でお店の様子を見てみると良いでしょう。

Unity3

理想的な音量・音質を素早く実現する実耳測定装置

 

上の写真は実耳測定装置というものです。ふにゃふにゃの柔らかい管を耳の穴に入れて、鼓膜に届く音を調べながら、非常に高い精度で補聴器の音を調整します。

実耳測定装置は、まだ日本では普及していません。補聴器店で利用しているのは10%以下と言われています。

しかし、この装置を使って補聴器を調整すると、短期間で負担なくよく聞こえる調整が素早く出来ます。

 

補聴器の調整回数と頻度、最初は毎週から2週に1回

カレンダー

試聴でも購入でも補聴器を使い始めた直後は、1~2週間に1回の頻度での調整が必要です。調整回数は少なくても3回以上は必要と考えておくと良いでしょう。

調整を繰り返すことで、より自分にピッタリの補聴器になっていきます。

補聴器の調整が一段落して慣れた後は6カ月に1回程度のチェックが目安です。
聴力は時間の経過で変化していきます。もし「聞こえ方」が変化したら、補聴器を少し調整するだけで聞こえが改善することもあるのです。

気になるときは、できるだけ早めに調整を行いましょう。

もし調整が必要でなくても6ヶ月に一度は定期的な点検を受けておくのがおすすめです。お店で補聴器をクリーニングしてもらっておくと、良い聞こえを保てますし、補聴器が長持ちします。

 

補聴器を購入したお店のほとんどは、調整は何回でも無料

天秤

補聴器を購入したお店なら、調整は何回でも無料で行ってくれます。

これは補聴器の代金に、調整料金が含まれているためですから、遠慮なく調整してもらいましょう。ただ、他のお店で購入した補聴器については、お店によりますが料金が必要なこともあります。

購入したお店で調整が無料なのは、本体代金を払ったとき”調整料金を先払いしていた”ということなのです。

補聴器を買った後に引っ越した、体調の問題でお店へ行けなくなった、今の調整に満足していないなどの理由で、他のお店に調整を依頼するときには、まず料金をご確認ください。

 

お手元の補聴器が良く聞こえない時はご相談ください

当社では他店で補聴器を購入された方でも、再調整のご相談を承っています。
料金は一回の調整当たり5,500円。

初回来店時に

1. お困りごとの確認
2. 聞こえの測定
3. 現在の補聴器の効果確認と現状のご説明
4. 補聴器の再調整

をおこないます。

2回目以降はご様子をお伺いし、再調整を行う必要がある場合のみ代金を頂戴いたします。
もし、今の補聴器の聞こえにご満足でないなら、ぜひ当社にご相談ください。


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この記事は
私が書きました

森谷大地 写真

森谷 大地
【言語聴覚士】

コミュニケーションにお困りの方に寄り添える仕事を目指し、2012年に言語聴覚士免許取得。8年間の病院勤務にて聴覚障害の領域などを担当。難聴の方の聞こえを改善するため、補聴器を専門にして働きたいと考え、2020年プロショップ大塚に入社。耳鼻咽喉科での勤務経験を活かし、さまざまな情報や知識を分かりやすくお届けすることを心がけています。

保有資格:言語聴覚士

補聴器専門店プロショップ大塚を運営する株式会社大塚の代表取締役。認定補聴器技能者、医療機器販売管理者。

たくさんの難聴の方々に、もっとも確実によく聞こえる方法をご提供することが私たちのミッションです。
監修においては、学術論文もしくは補聴器メーカーのホワイトペーパーなどを元にしたエビデンスのある情報発信を心がけています。

なお古いページについては執筆当時の聴覚医学や補聴工学を参考に記載しております。科学の進歩によって、現在は当てはまらない情報になっている可能性があります。

※耳の病気・ケガ・治療、言語獲得期の小児難聴や人工内耳については、まず医療機関へご相談下さい。

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