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実耳測定による補聴器の調整【鼓膜面の音圧に合わせたフィッティング】


実耳測定による補聴器の調整【鼓膜面の音圧に合わせたフィッティング】

補聴器で第一に大切なことは、自分にとって必要な言葉が分かることです。しかし聴力や耳の形は一人ひとり異なります。
補聴器を使って、よく聞こえるようになるためには、どれくらいの精度で耳に合わせた調整が出来るかがとても重要です。現在、世界で最も高精度に耳に合わせた調整を行う”実耳測定による補聴器フィッティング”について解説します。

鼓膜面の音を実際に測定する実耳測定

耳の構造、鼓膜

人間の耳の穴の奥には、鼓膜があります。音が聞こえるということは、音が鼓膜に届き、鼓膜を振動させているということです。

よく聞こえるようにするためには、一人ひとりの聴力に合わせた”最適な音が鼓膜に届くこと”が大切です。

プロショップ大塚では、お客様一人ひとりに合わせた最適な音をお届けできるよう、鼓膜面の音圧を直接測定する実耳じつじ測定器(REM:Real Ear Measurement device)を導入しています。

実耳測定は、補聴器の調整技術として最先端のテクノロジーです。
鼓膜に届いている音を実際に測定しながら、補聴器の音質を調整することで、今まで以上にお客様一人ひとりの耳に合った補聴器をお届けできるようになりました。

Unity3

画像引用:シバントス社

当店では、シバントス社の実耳測定器「Unity3」を導入しています。

補聴器の調整が合っていない場合に生まれる不満足

補聴器は適切な調整をすることで、効果を発揮します。
もし調整がうまくいってないと、様々な問題が起きてしまいます。

言葉がよく聞き取れない

補聴器をつけても「音は大きく聞こえるけど、結局何を言われているのかわからない」ことがあります。
言葉を聞き取るためには、ただ音を大きくすれば良いわけではありません。
補聴器を使う方の聴力に合わせて、鼓膜に届く音をコントロールする必要があります。

雑音など、聞きたくない音が大きく聞こえてしまう

補聴器の調整が合っていないと、換気扇のブォーンという音や、食器のカチャカチャ音など、聞きたくない嫌な音が大きく響いてしまいます。
調整の精度が低く、過剰に音を大きくしてしまうと、このような聞こえ方になります。

不適切な調整が原因の場合、これらの不快な音は適切な調整によって和らげることができます。

にぎやかな場所や雑音のある場所で、人の言葉が分からない

静かな部屋では相手の話している言葉がわかっても、にぎやかな場所では聞き取りにくくなってしまうケースがあります。
たとえばスーパーやレストランのように、周りで物音が多かったり、人が多い場所での会話です。

不適切な調整だと会話だけではなく、周りの音が大きくなりすぎてしまいます。周りの音が大きくなると、相手の話している言葉を聞き取る邪魔になるのです。
にぎやかな場所での話し声を聞き取りやすくするためには、邪魔な周りの音を大きくしすぎないように調整する必要があります。

なんで鼓膜面の音圧を測るの?

補聴器の調整を改善するためには、鼓膜面の音圧を測定することがとても有効です。

実は、耳の穴の太さと長さは一人ひとり異なります。難聴に関係なく、耳の良い人の間でも、耳の穴の形状によって鼓膜に届く音は変わっているのです。

1歳の子供さんの耳の穴の特徴と、平均的な成人の耳の穴の特徴を比べてみます。

子供の耳の穴の方が、細く、短いことは想像できると思いますが、鼓膜に届く音の違いはイメージしにくいですよね。

下の図は、1歳の子供と大人の鼓膜に届く音の違いをグラフで表したものです。
このグラフは耳の外で同じ音を発生させたとき、耳の穴を通って、鼓膜に届くまでの間に、音がどれくらい変化するかを表しています。

0歳児と大人REUG比較

全然違うことが分かるでしょうか。
大人と比べて、1歳児では鼓膜に届いた時の音が小さくなっています。

大人の耳の場合、一番音が大きく鼓膜に届いているのが3000Hz前後の音です。
耳の外で鳴っている音よりも、おおよそ14dB大きく届いています。
一歳児の場合、3000Hzの音は耳の外で鳴っている音よりも、おおよそ8dB大きく届いています。
差にすると14dB-8dBで6dBになります。
6dBというのは少しの違いに見えますが、音の大きさ(dBSPL)に換算すると2倍も違うという意味になります。
大人と一歳児ではそれほど聞こえ方が違うのです。

上の図はあくまでも大人と子供の比較です。
現実には大人のように耳の穴の太い子供さんもいますし、赤ちゃんのように耳の穴が細い大人もいます。

補聴器を調整するときには、この一人ひとりのお耳の形の影響をしっかりと調べることがとても重要です。
一人ひとりの個人差を確認して、微調整を行うことで、その人に合った、その人だけの補聴器になるのです。

鼓膜面の音圧を測った調整で、何が良くなるの?

実耳測定で調整した補聴器は、今まで以上に一人ひとりの耳に適した音質・聞こえを提供できるようになりました。

よく聞こえるために大切な要素は、鼓膜にどんな音が届くかということです。
オーダーメイドの補聴器を作った場合、鼓膜に届く音は、補聴器の先端から鼓膜までの空間の広さ(容積)によって大きく変わってきます。

外耳道容積の違い

補聴器を耳に入れても、補聴器と鼓膜がくっつくわけではなく、あいだに空間ができます。

この空間の広さが、補聴器を使った時の聞こえ具合に大きく影響してきます。

同じ補聴器、同じ調整だったとしても、この空間が狭いと鼓膜に届く音は大きくなります。この逆に空間が広いと、鼓膜に届く音は小さくなります。

今までは実耳測定が出来なかったため、補聴器と鼓膜の空間が実際にどのくらいあるのかがわかりませんでした。そのため既存の調整方法では、平均的な空間の広さを想定して、微調整していたのです。

ですが、耳の穴の大きさは人それぞれ。平均より極端に大きかったり、小さかったりすると、調整が難しくなっていました。
既存の方法で、調整が特に難しかった例は、たとえば下記のようなお客様です。
・耳の穴が平均より大きい、または小さい。
・耳の手術を受けた経験がある。
・目立たないよう、耳あな型補聴器を小さく作った方。
・取り扱いが簡単になるよう、耳あな型補聴器を大きく作った方。

最新の実耳測定では、鼓膜にどんな音が届いているのかを、直接調べることができます。
そのため、上記でご紹介したような既存の調整方法では難しいお客様にも、最適な調整の補聴器をご提供できるようになりました。

耳の穴が大きい方、小さい方、そして小さな目立たない補聴器をご希望の方は、ぜひ実耳測定による補聴器フィッティングをご体験下さい。今までとは大きく異なる聞こえを体験できるはずです。

なお実耳測定を行った補聴器の調整は、既存の調整より短期間で終わります。
今までよりお客様のご負担を減らすことも出来るようになっています。

良い調整とは言葉はしっかり聞こえて、音量が大きすぎないこと

昔から大きすぎる音を聞き続けると、難聴が進んでしまうことは医学的に分かっていました。
そのため既存の調整方法であっても、補聴器が難聴の原因になってしまわないよう、安全には十分配慮されています。

一見、良いように思われますが、今までの調整方法では、精度が不十分だったために、補聴器のパワーを過剰に抑える事がありました。
つまり「難聴が進行する心配はないけど、効果が不十分」なんてことが起こっていた可能性があるのです。

しかし補聴器の調整は「人の言葉は十分に聞こえる。でも音量は必要最小限」が理想です。

実耳測定による補聴器の調整によって「人の言葉は十分に聞こえる。でも音量は必要最小限」を高い精度で実現できるようになりました。
つまり「効果と安全」を両立できるようになっているのです。

これから補聴器を検討される方は、ぜひ実耳測定できる医療機関または補聴器専門店へご相談ください。

大きな音を聞き続けることによる難聴のリスクに関しては、こちらの記事をご覧ください。

補聴器の試聴・調整は、実耳測定ができるプロショップ大塚へ

実耳測定をしている様子

プロショップ大塚では実耳測定を用いて補聴器を調整しています。
ご興味がある方はぜひ、プロショップ大塚にご相談ください。

また他店でのご試聴にご納得いただけなかった方もぜひ一度お試しください。(他店購入の場合、調整料金が必要となります)

プロショップ大塚では、お客様に安心して補聴器をお試していただいた上でご購入いただけるよう、実耳測定の他にも様々なサービスをご用意しております。

聞こえのこと、補聴器のこと、何でもご相談ください。


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この記事は
私が書きました

森谷大地 写真

森谷 大地
【言語聴覚士】

コミュニケーションにお困りの方に寄り添える仕事を目指し、2012年に言語聴覚士免許取得。8年間の病院勤務にて聴覚障害の領域などを担当。難聴の方の聞こえを改善するため、補聴器を専門にして働きたいと考え、2020年プロショップ大塚に入社。耳鼻咽喉科での勤務経験を活かし、さまざまな情報や知識を分かりやすくお届けすることを心がけています。

保有資格:言語聴覚士


補聴器専門店プロショップ大塚 社長(保有資格:認定補聴器技能者、医療機器販売管理者)

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