補聴器の電池の正しい扱い方
補聴器に正しい取り扱い方法があると同時に、補聴器の電池にも正しい取り扱い方法があるのをご存じでしょうか?間違った取り扱いをしていると、電池の消耗が早くなることのほか、最悪は思わぬトラブルを招いてしまうこともあります。
今回は、補聴器の電池の仕組みや種類、そして取り扱い方法までご紹介させていただきます。現在補聴器をご使用されている方はもちろん、これから補聴器の購入を検討されている方も是非参考にしてみてください。
補聴器の電池は 主に空気電池
補聴器の電池は、主に空気電池を使用します。空気電池のプラス極側に貼ってあるシールをはがすと、空気孔から空気が入り、化学反応を起こし発電します。
いったんシールをはがした電池は使わなくても放電します!
また、使用していなければ消耗しないと思われる方が多いのですが、いったんシールをはがした電池は、使用していなくても放電状態になっていますので消耗はしていきます。
補聴器の電池の種類
電池の種類には『PR44(675)』『PR48(13)』『PR41(312)』『PR536(10A)』の4種類あり、これはどのメーカーも共通となっています。
使用環境や付属品の状況により異なる場合もありますが、一般的には、電池の大きさが大きくなればなるほど、電池の寿命は長くなると言われています。
全世界共通の決められた色
実はこの補聴器の電池には、全世界共通の決められた色のシールが電池に貼られています。
ですので、急遽電池を買わないといけない時などは、シールの色を記憶しておくとパッケージが違うメーカーの電池を買うときに便利です。
また、補聴器のタイプによって種類も違うので、補聴器にあった空気電池を使うようにしましょう。
補聴器の電池の使用期間
使用状況に異なりますが約10日~20日でなくなります。
また、空気電池には使用推奨期間(製造後2年)がありますので注意してください。
面倒だからといって買い溜めしすぎも良くありません。
補聴器の電池は冬に弱い
空気電池の性質上、適正温度は20度、気温5度以下のところでは電池の寿命が低下すると言われています。補聴器は体温がある耳で使用していますので、使用中は問題ありませんが、使用する前は少し手の中で電池を温めてから使用することをおすすめします。
また、空気電池は二酸化炭素に弱いため、石油ストーブやガスストーブを使用すると、電池の消耗が早くなります。ご自身の健康とともに、空気電池の健康のためにも、適度な換気を心がけましょう。
補聴器の電池の取扱いで注意すること
その他にも、濡れた手で取り扱わないことや、高温多湿の所で保管しないなどの注意点があります。
お客様の中には、失くしてしまうからといって補聴器と一緒に乾燥ケースにしまってしまう方が多くいらっしゃいますが、これも良くありません。
乾燥は空気電池の敵です。長持ちさせる為にも必ず補聴器から外して保管してください。
2006年から補聴器の仕事を始めました。もっとも確実に、よく聞こえる方法をご提供することが、私のミッションです。皆様の耳に合った補聴器をお届けするため、毎日毎日、聴覚医学の論文を読み、デンマークやドイツの研究機関と連絡を取り、時には欧州へ勉強に行き、海外から研究者を招き勉強会を開催し、国内の社会人大学院へ通い修士号まで取ってしまいました。本Webページでは、補聴器と難聴について、確かな情報や最新の情報をお届けしていきます。ご相談の方は、お気軽にご連絡ください。
保有資格:認定補聴器技能者、医療機器販売管理者
★ Twitter はじめました。耳の話を真面目に書いてます! : @mimi_otsuka