オーダーメイド補聴器は、正しい装着(取り扱い)が大切
補聴器が耳にうまく入らないとお悩みの方いませんか?
日本で流通している補聴器の40パーセントほどは、オーダーメイドの補聴器です。オーダーメイドの補聴器とは、耳の穴の型を取り、一人一人の耳の穴の形に合わせて、制作されます。しかし、どんなに補聴器の出来上がりがすばらしくても、正しく耳の穴に入れられなければ、補聴器はよく聞こえません。補聴器を正しく取り扱って、よく聞こえるための方法をご紹介します。
正しく補聴器を装着できないと、どんな問題があるの?
正しく装着できないと、よく聞こえなくなる
補聴器を正しく装着できていないとは、例えば、入れ方が浅い、左右を逆に入れている、上下を逆に入れている、角度が横にずれて入れていることがあります。このような状態で補聴器を装着しても、せっかく着けているのによく聞こえません。なぜなら、正しく装着した場合は、補聴器と耳の穴の間にすき間がないので補聴器から音が漏れることがありません。しかし、正しく装着していないと、補聴器と耳の穴の間にすき間ができるので音が漏れてしまい、耳の奥までしっかり音が入らないのです。
正しく装着できないと、ピーピーと音が漏れる
補聴器を着けていて、ピーピーと鳴るのは、「ハウリング」という現象です。ハウリングとは、補聴器で増幅した音が、再び補聴器のマイクに入ってしまうことにより起こります。よくカラオケでスピーカーにマイクを近づけるとピーと鳴ってしまうのが同じ現象です。だから、補聴器が正しく装着できず、耳の穴と耳せんの間にすき間ができると、このすき間から音が漏れ、その音が再び補聴器のマイクに入ってしまい、ハウリングが発生してしまうのです。
耳の穴が痛くなってしまう場合も
そもそも、耳の形にしっかりと合っていないと耳の穴が痛くなってしまうことがあります。オーダーメイド補聴器を制作する際に、一人一人耳の型を取っても、実際に出来上がったものは少しきつかったということがあります。きついままで使っていると、どうしても無理に押し込んでいるので耳の中が痛くなってしまうことがあります。
また、ゆるくて無理やり押し込んで痛くなるという場合もあります。加えて、ゆるいと落ちやすくなりますので、紛失する可能性が高くなります。
オーダーメイド補聴器は、取り扱いの説明にもプロのアドバイスが必要
正しい専門知識がないお店では、装着方法をしっかりと説明できず、お客様は正しい取り扱いを知らないまま使っているなんてこともあります。正しい取り扱いが出来ないという理由で、補聴器の性能が生きない、つまり取り扱い方法が悪くて、よく聞こえないことがあるのです。プロショップ大塚にも、お持ちの補聴器が合わず、相談にいらっしゃる方は多いです。
特に気を付けた方がいいのは、こんなお客様
オーダーメイド補聴器の取り扱いが、難しくなりやすい方がいます。下記に当てはまる方は、特に注意が必要です。
小顔の方
小顔の方は、耳の穴が小さいことが多いです。おのずと取り扱いが細かくなります。
手先に震えがあるなど、不器用な方
高齢の方の場合、手先の器用さによっては、小さな補聴器は取り扱いが難しい場合があります。オーダーメイド補聴器を購入する前に、サンプル品などを使って、取り扱いができるか否か、十分に確かめましょう。またオーダーメイド補聴器は、電池式と充電式があります。電池式をご希望の際は、お店のサンプル品を借りてご自分で電池交換ができるか確認してみましょう。この時に電池交換が面倒に感じる方は、充電式をお選びいただくことをおすすめします。
中耳炎の治療で、手術を受けたことがある方
中耳炎の治療で、耳の穴の中を手術していると、外からは見えませんが、骨を一部削って耳の穴が変形している場合があります。この場合、耳の穴の形が、通常と異なるため、取り扱いが難しくなっている場合があります。耳の型を取る前に、耳鼻咽喉科医院で、まず耳型を取っても問題ないか医師に確認してもらうという対策を取りましょう。
柔道や剣道やレスリングなどの経験が豊富な方
激しい格闘技やスポーツによって、耳の形が変形することがあります。オーダーメイド補聴器は、耳の形に合わせて制作されますから、耳の形が変形していると、補聴器も複雑な形に出来上がることがあります。
当店では、あなたに合ったオーダーメイド補聴器をご提供できます
プロショップ大塚では、小顔の方にも、手先が不器用な方にも、中耳炎などの手術経験者や柔道の経験者にも、正しく装着できるオーダーメイド補聴器をご提供してきました。オーダーメイド補聴器については、ぜひ私たちにご相談ください。
すべてのお客様が正しく取り扱えるために、プロショップ大塚だから出来るサービスをご紹介
プロショップ大塚では、すべてのお客様によく聞こえる補聴器をご自分で使いこなしていただくために、あらゆる工夫をしてきました。その一部をご紹介いたします。
注文前の手先の運動
耳あな型補聴器をしっかり指先で持ち、ご自分で入れられるか確認するためにお客様に実践してもらっています。
指つまみ運動
① 親指と人差し指の先を合わせます
② 親指と中指の先を合わせます
③ ①②をゆっくり繰り返します
④ ③をだんだんスピードアップして繰り返します
耳に入れる練習用に、あなたの耳の模型を制作
オーダーメイド補聴器を作るときに耳の模型を制作します。お客様の補聴器ができあがったら、ご自分の耳に入れる前に、まず耳の模型で練習してもらいます。自分の耳穴は自分で見ることができませんが、このメス型で練習することによってイメージトレーニングができるのです。このイメージトレーニングをすることで、自分の耳の穴に入れるコツをつかみスムーズに耳に入れることができます。
補聴器を正しく装着できたか、音漏れ検査
補聴器を初めて装着していただいたときには、必ず耳の穴と補聴器の間にすき間がないか検査します。
補聴器を装着した状態で、耳の穴の外に漏れてくる音の大きさをマイクで測定することで、外に漏れ出る音の大きさから、すき間を判定します。
万が一、取り扱いができなかったときには
納品してから、90日以内でしたら無料で返品ができます。プロショップ大塚では、お客様の耳に合うように最善の努力をして万全なものをお作りしますが、まれに病気などが原因で取り扱いが難しくなってしまう場合があります。
まとめ
オーダーメイド正しく装着するには、正しい知識を持って、正しい取り扱い方法を教えてくれるお店を選びましょう。
私たちプロショップ大塚では、お客様が出来ること、難しいと思うことを必ず確認して、正しく装着ができるまでとことん一緒に練習します。
お店で2時間練習したお客様も、当店で一緒に練習した後には暗闇で目を閉じていても、さっと入れられるくらいに上達しています。安心して、プロショップ大塚にお任せください。
2006年から補聴器の仕事を始めました。もっとも確実に、よく聞こえる方法をご提供することが、私のミッションです。皆様の耳に合った補聴器をお届けするため、毎日毎日、聴覚医学の論文を読み、デンマークやドイツの研究機関と連絡を取り、時には欧州へ勉強に行き、海外から研究者を招き勉強会を開催し、国内の社会人大学院へ通い修士号まで取ってしまいました。本Webページでは、補聴器と難聴について、確かな情報や最新の情報をお届けしていきます。ご相談の方は、お気軽にご連絡ください。
保有資格:認定補聴器技能者、医療機器販売管理者
★ Twitter はじめました。耳の話を真面目に書いてます! : @mimi_otsuka