補聴器セミナー「Sustainable Listening Goals」開催。代表の大塚が講師を務めてきました!
2024年10月3日、補聴器メーカーのワイデックス様が主催、耳鼻咽喉科医師の江洲欣彦先生が座長を務める補聴器専門家向けの補聴器フィッティングセミナー「SLGs Sustainable Listening Goals〜地域の補聴診療の連携〜」シーズン4が、さいたま市のRaiBoC Hall(レイボックホール)で開催されました。
このセミナーは、より良い補聴器フィッティングを地域に広める活動の一環として企画され、耳鼻科医、言語聴覚士、補聴器技能者の垣根を超えた専門家同士の勉強会です。
講演のうちの一コマでは、弊社代表の大塚が講師を務めさせていただきました。
講演会の様子(一部紹介)
難聴進行の抑制にも役立つ可能性を秘めた実耳測定
近年の難聴研究では、ある程度以上に大きな音を一週間のうちに聞き続けた時間(音圧と時間の積算といいます)によって、難聴が進んでしまうリスクが高まることが分かってきました。
専門家が補聴器を調整する場合、今まで以上に慎重な音量・音質の調整が必要になってきます。しかし音が小さすぎる補聴器では役に立ちません。つまり効果が出るのに必要十分かつ、その中で必要最小限の音量に調整することが大切です。
この意味で、実耳測定を使った補聴器の音量・音質の調整はその精度が上がり、難聴進行の抑制につながる可能性がありそうです。
今後のSLGsは?
今回は補聴器メーカー、ワイデックス様の協賛で開催されたSLGsセミナーですが、過去にはシグニア様、フォナック様、デマント(オーティコン)様の協力のもと、補聴器メーカーの垣根を越えて開催されてきました。
今後もSLGsセミナーは、補聴器メーカー各社様の協力のもと継続的に開催されるそうです。次回のSLGs5は2025年1月23日に予定されているそうです。
現地での参加は席に限りがあるものの、オンラインでの参加には余裕があるそうなので、ご興味をお持ちの方は御取引先の補聴器メーカー様に聞いてみてはいかがでしょうか。
※専門家向けの勉強会のため、一般の補聴器ユーザー様はご参加いただけないそうです。
おまけ:なぜ大塚補聴器は技術をオープンにするの?
今回、弊社代表の大塚が講演会でスピーカーを務めさせていただきましたが、技術をオープンにすることに疑問を感じた人もいたかもしれません。
弊社が補聴器フィッティングの技術情報を広める活動にご協力するのには、いくつか意図があります。
弊社だけでは、十分な聞こえを提供できる
難聴者の人数に限りがある。補聴器調整のより良い技術が広まれば、
より多くの難聴の人の助けになる。学ぶ意欲のある人には、
学ぶ機会を提供したい。
こういった考えがあり、当社では下記の事業に取り組んでいます。
医療機関および補聴器販売店向けに
実耳測定装置の代理店事業。実耳測定を使った補聴器フィッティング
について学びたい人には研修事業。
大塚補聴器で働きたい方も随時募集しています。
実耳測定による補聴器フィッティングを身に着けたい方は大塚補聴器求人サイトもぜひご覧ください。
【監修】
補聴器専門店プロショップ大塚を運営する株式会社大塚の代表取締役。認定補聴器技能者、医療機器販売管理者。
たくさんの難聴の方々に、もっとも確実によく聞こえる方法をご提供することが私たちのミッションです。
監修においては、学術論文もしくは補聴器メーカーのホワイトペーパーなどを元にしたエビデンスのある情報発信を心がけています。
なお古いページについては執筆当時の聴覚医学や補聴工学を参考に記載しております。科学の進歩によって、現在は当てはまらない情報になっている可能性があります。
※耳の病気・ケガ・治療、言語獲得期の小児難聴や人工内耳については、まず医療機関へご相談下さい。