先進の補聴器専門店1日留学ツアー開催レポート
2023年2月8日(水)、補聴器メーカーのシバントス株式会社が主催する『先進の補聴器専門店1日留学ツアー』が実施されました。
このツアーは補聴器店の関係者が、別の補聴器店へ見学に行き、設備や販売方法、そして補聴器のフィッティング技術について学ぶというものです。
見学する先は、日本全国でトップクラスの設備や充実したサービスを展開している販売店ということで、光栄にも私たちプロショップ大塚の本社店舗が選ばれました。
ご参加いただいた皆様には最新の設備や検査機器についてご紹介させていただき、その他にも補聴器の調整に関する知識やノウハウを共有させていただきました。
私たちではサポートできない遠方の補聴器ユーザーの方に、何か貢献できればという思いで、お引き受けしたのですが「今まで以上に、もっと良い補聴器を届けよう!」と活気あふれる素晴らしい会となりました。
本記事では、留学ツアーの内容の一部を簡単にご紹介します。
高品質なオーダーメイド補聴器を作るための耳模型作り
最初に、高品質なオーダーメイド耳あな補聴器を作るための「耳模型」作りの実習を行いました。
耳の中にすっぽり収まる耳あな型補聴器は、マスクを着けていても邪魔になりません。コロナ流行以降は、急速に人気を伸ばしているのが耳あな型のオーダーメイド補聴器です。
オーダーメイドの補聴器は、お客様一人ひとりの耳の型を取って、それに合わせて作るため “ 上手く作れば ” 着け心地がよく、聞こえ具合にも良い影響があります。
逆に言えば、オーダーメイド補聴器の着け心地や聞こえ具合は、補聴器技能者の腕の差が出ます。
弊社ではオーダーメイド補聴器の品質を確保するため、お客様一人ひとりの耳の模型を作り、ご納品前に補聴器の耳への入り具合をチェックしています。
オーダーメイド補聴器をこのように検品しておくことで、お客様へのお渡し前に、耳に形が合っているか、取り扱いがしやすいかなど、事前に確認することができます。
参加者の皆様にも自分の耳の模型を作っていただき、オーダーメイド補聴器の品質チェック方法について、お伝えさせていただきました。
耳の中を3Dスキャンする装置の紹介
オーダーメイド補聴器を作る際、耳の形を採取するには、2つの方法があります。
1つは、耳の中に粘土のような材料を流し込み、型をとる方法。こちらが旧来からある手法です。
2つめは、耳の中の形を3Dスキャナで撮影する方法です。
下の画像のような耳専用の3Dスキャナ「オトスキャン」を使い、耳の形を撮影することで、オーダーメイド補聴器を作るための三次元データを取得できます。
見学ツアーでは、実際に3Dスキャンでの耳型採取をご体験いただきました。最新の機器を使った耳型の採取方法を体験し、参加者の皆様からは驚きの声が上がっていました。
最新の補聴器調整技術「実耳測定」の紹介
日本ではまだ普及していない「実耳測定」について紹介させていただきました。
実耳測定は、お客様の鼓膜にどんな音が届いているかを測定する技術です。
この技術を使って、補聴器から出た音が、鼓膜にどのように届いているかを確認しながら、補聴器の音質・音量を調整すると、お客様一人ひとりによく合った聞こえ方になります。
実耳測定は聞こえ方に大きく影響することから、多くの先進国の補聴器店では必須の技術になっています。
実習では、専用のマネキンを使い、受講者の皆様に手を動かしながら、実耳測定を学んでいただきました。
補聴器に習熟した参加者の皆様も、実耳測定装置を実際に触るのは初めてだったそうで、熱気ある雰囲気で実習を行うことができました。
もちろんお客様の聞こえのご相談は大歓迎です!
よく聞こえる補聴器が欲しい方、ちゃんとしたお店に相談したい方、難聴のご家族のために補聴器店を探しているという方、最新の補聴器店をちょっと見てみたいという方、どなた様もお気軽にご相談ください!