補聴器のリサウンドから新製品オムニアシリーズ登場!騒音下での聞こえを強化
2022年10月17日、補聴器メーカー「リサウンド」から新製品「リサウンド・オムニア(小型耳掛け型)」が発売されました。従来の器種よりもさらに騒音下での聞き取りが楽になるようサポートする機能を充実させたモデルです。
2023年5月にはオムニアシリーズに、充電式耳あな型の「オムニアITC / ITE」、小型耳あな型の「オムニアCIC」、取り扱いが簡単な「リサウンド・オムニア耳掛け型」が追加されました。オムニアシリーズの機能と、各器種の特徴についてご紹介します。
「リサウンド・オムニア」の特長
騒がしい場所での聞き取りを強化
聴力が低下し始めて、最初に困りを感じるのは多くの場合、騒がしい場所での会話です。
スーパーでの会話はもちろん、銀行など個人情報について小声で話す場面では、周りの小さなノイズが邪魔になってしまいます。
「リサウンド・オムニア」では、新機能“フロントフォーカス”が搭載されました。従来のリサウンド補聴器に比べ、騒音下での聞こえが150%改善しました。
新機能“フロントフォーカス”は、正面の人の声にフォーカスを合わせて、横や後ろの声や雑音を抑制します。
また同時に、正面の人の音声の音質や増幅量を変化させることで明瞭度がハッキリし、言葉の聞き取りを助けてくれます。
目の前にいる対話相手への解像度を上げることで、騒音がある中でも会話が聞き取りやすくなりました。
スーパーやデパートのレジでのやり取りや、混んでいる喫茶店などで会話をする際に役立ちます。
スマホアプリで取り扱いをサポートする“チェックマイフィット”
補聴器は人間工学にもとづき、設計されているので、基本的にしっかり耳にフィットするように作られています。
しかし補聴器を使い始めたばかりの人は、耳せんが自分の耳にしっかり入っているのか?補聴器本体が耳の上の正しい場所に収まっているのか?などが気になってしまうこともあります。
補聴器連携用のスマホアプリ「リサウンド・スマート3Dアプリ」に含まれる“チェックマイフィット機能”では、正しい装用ができているかご自身で確認することができるようになりました。
スマホのフロントカメラを使って鏡のようにして、自分を映し、アプリが装用状態をチェックしてくれます。
リサウンド・オムニアシリーズ、5つのデザイン
オムニアシリーズは、2023年5月に新製品が発売され、すべてのデザインラインナップが揃いました。
補聴器の形状は、およそ5種類あり、それぞれに特徴があります。
・耳に着けても外から見えない小型耳穴型(CICタイプ)
・充電式で取り扱いがカンタン&見た目もお洒落な充電式耳穴型(ITCタイプ/ITEタイプ)
・目立ちにくい小型耳掛け型(RICタイプ)
・取り扱いが簡単な耳掛け型(BTEタイプ)
オムニアシリーズは自然な音質にこだわったリサウンド社の最新シリーズです。今回、全ラインナップがそろいました。デザインや見た目、取り扱いなどに関して、どんなご要望にもお応えできます。
補聴器の形状や選び方はこちら
リサウンド・オムニアの耳掛け型3サイズ
リサウンド・オムニアの耳掛け型は、小型耳掛け型(Ricタイプ)・耳掛け型(BTEタイプ)・ハイパワーの耳掛け型(BTEタイプ)の3つのタイプがあります。
どのタイプを選んでも、耳掛け型は充電式になります。電池式のオムニアは発売されていません。
- 目立ちにくい補聴器ならRicタイプ
取り扱いやすさならBTEタイプ
より大きな音量が必要ならハイパワーのBTEタイプ
リサウンド・オムニアの4つのグレード、カラー
補聴器は見た目や形状が同じでも、その内部に搭載されているコンピュータによって機能と聞こえが変わってきます。リサウンド・オムニアには9・7・5・4の4つのグレード(価格)があります。価格に比例して、聞こえの補助機能が強くなります。
リサウンド・オムニア(Ric)
グレード別の機能表
機能\クラス | 9 | 7 | 5 | 4 |
---|---|---|---|---|
両耳指向性 360オールアラウンド | ◎ | 〇 | ー | ー |
両耳指向性 自動声センサー | ー | ー | 〇 | △ |
フロントフォーカス | ◎ | 〇 | ー | ー |
自動空間認識 | 〇 | 〇 | 〇 | ー |
環境適応 雑音抑制 | 〇 | ー | ー | ー |
環境適応 システム | 〇 | 〇 | 〇 | ー |
音質調整 チャンネル数 | 17 | 14 | 12 | 10 |
Bluetooth | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
※『環境適応雑音抑制』と『環境適応システム』は両耳装用時のみ。
リサウンド・オムニア(Ric)
メーカー希望小売価格
グレード | 片耳価格 | 両耳価格 |
---|---|---|
9 | 563,000円 | 1,093,000円 |
7 | 413,000円 | 793,000円 |
5 | 293,000円 | 553,000円 |
4 | 213,000円 | 393,000円 |
※補聴器は非課税,上記価格はバッテリー付き充電器33,000円(税込)を含む。
リサウンド・オムニア(BTE)
グレード別の機能表
機能\クラス | 9 | 7 | 5 | 4 |
---|---|---|---|---|
両耳指向性 360オールアラウンド | ◎ | 〇 | ー | ー |
両耳指向性 自動声センサー | ー | ー | 〇 | △ |
フロントフォーカス | ◎ | 〇 | ー | ー |
自動空間認識 | 〇 | 〇 | 〇 | ー |
環境適応 雑音抑制 | 〇 | ー | ー | ー |
環境適応 システム | 〇 | 〇 | 〇 | ー |
音質調整 チャンネル数 | 17 | 14 | 12 | 10 |
Bluetooth | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
※『環境適応雑音抑制』と『環境適応システム』は両耳装用時のみ。
リサウンド・オムニア(BTE)
メーカー希望小売価格
グレード | 片耳価格 | 両耳価格 |
---|---|---|
9 | 547,600円 | 1,077,600円 |
7 | 397,600円 | 777,600円 |
5 | 277,600円 | 537,600円 |
4 | 197,600円 | 377,600円 |
※補聴器は非課税,上記価格はデスクトップ充電器17,600円(税込)を含む。
リサウンド・オムニア(Ric)
グレード別の機能表
機能\クラス | 9 | 7 | 5 | 4 |
---|---|---|---|---|
両耳指向性 360オールアラウンド | ◎ | 〇 | ー | ー |
両耳指向性 自動声センサー | ー | ー | 〇 | △ |
フロントフォーカス | ◎ | 〇 | ー | ー |
自動空間認識 | 〇 | 〇 | 〇 | ー |
環境適応雑音抑制 | 〇 | ー | ー | ー |
環境適応システム | 〇 | 〇 | 〇 | ー |
音質調整 チャンネル数 | 17 | 14 | 12 | 10 |
Bluetooth | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
※『環境適応雑音抑制』と『環境適応システム』は両耳装用時のみ。
リサウンド・オムニア
メーカー希望小売価格
クラス | 9 | 7 | 5 | 4 |
---|---|---|---|---|
片耳価格 | 563,000円 | 413,000円 | 293,000円 | 213,000円 |
両耳価格 | 1,093,000円 | 793,000円 | 553,000円 | 393,000円 |
リサウンド・オムニア(BTE)
グレード別の機能表
機能\クラス | 9 | 7 | 5 | 4 |
---|---|---|---|---|
両耳指向性 360オールアラウンド | ◎ | 〇 | ー | ー |
両耳指向性 自動声センサー | ー | ー | 〇 | △ |
フロントフォーカス | ◎ | 〇 | ー | ー |
自動空間認識 | 〇 | 〇 | 〇 | ー |
環境適応雑音抑制 | 〇 | ー | ー | ー |
環境適応システム | 〇 | 〇 | 〇 | ー |
音質調整 チャンネル数 | 17 | 14 | 12 | 10 |
Bluetooth | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
※『環境適応雑音抑制』と『環境適応システム』は両耳装用時のみ。
リサウンド・オムニア
メーカー希望小売価格
クラス | 9 | 7 | 5 | 4 |
---|---|---|---|---|
片耳価格 | 563,000円 | 413,000円 | 293,000円 | 213,000円 |
両耳価格 | 1,093,000円 | 793,000円 | 553,000円 | 393,000円 |
カラーバリエーションは9色です。
上段左からブロンズ・シャンパン・セピアグレー・チャコール・エスプレッソ
下段左からゴールド・スパークシルバー・ディープブラック・リサウンドレッド
リサウンド・オムニアは充電器が2種類
リサウンド・オムニアとオムニア マリーは充電式の補聴器です。充電器は2種類から選択できます。持ち運びも可能なバッテリー搭載型と、置くだけ簡単なデスクトップ型です。
小型耳掛け型(Ricタイプ)はバッテリー搭載型とデスクトップ型が、耳掛け型(BTEタイプ)はデスクトップ型が選べます。
リサウンドの充電式補聴器は他社に比べて、短時間の充電で使用できるのが特長です。3時間のフル充電で、30時間分使用できます。また、うっかり充電を忘れてしまった場合でも、10分の充電で2.5時間分使用できるので安心です。
より自然な聞こえにこだわる方には、トリプルマイクの『オムニア マリー』
リサウンド・オムニアのRICタイプには、特殊なマイクを耳栓の根元に3つ追加で取り付けた、『リサウンド・オムニア マリー』という機能があります。
耳は複雑な形状によって、音を集音したり、音がなっている方向を感じるとっています。しかし、今までの耳掛け型補聴器のマイクは、音を拾う為のマイクが耳の後ろについているため、自然な集音効果や音の方向感が分かりにくくなっていました。
リサウンド・オムニア マリーは、耳の穴に入れるスピーカー部分に3つめのマイクを搭載しています。耳の中にマイクを搭載することで、ひとりひとり違う耳の形状による聞こえを再現し、
①自然な集音効果と音の方向感
②にぎやかな環境での聞き取り
を両立させました。
オムニア マリーは通常価格に片耳2万円で追加することで選択可能です。
オーダーメイド耳あな型の補聴器「リサウンド・オムニア 充電式耳あな型」
2023年5月、リサウンド・オムニアシリーズに取り扱い簡単な充電式耳あな型補聴器『リサウンド・オムニアITC / ITE』が追加されました。コンパクトなITCサイズと安定感のあるITEサイズの2種類があります。
一見、イヤホンのような形状で、補聴器とは思えない見た目です。デザインが気になる若い方にもオススメです。
取り扱い簡単なリサウンド・オムニアITC/ITE
リサウンド・オムニアはデザインだけではなく、取り扱いが簡単なことも特徴です。
●ボタンが押しやすくてラクラク
耳あな型補聴器に付いている操作ボタンは、補聴器を小型にするために小さく作られています。しかし「ボタンが小さすぎて押しにくい」「押したのか不安になる」という声もありました。
リサウンド・オムニアITC/ITEは音量やプログラムを変更するボタンが大きく作られています。これなら細かい操作に不安がある方でも、安心して操作できます。
●充電器の取り扱いが簡単
リサウンド・オムニアITC/ITEは補聴器だけではなく充電器もオーダーメイドです。
充電器の受け口を補聴器の形に合わせて作るので、補聴器がピッタリ充電器に収まります。
「朝使おうと思ったら、上手く充電器に入れられてなくて、バッテリーが空っぽだった」
そんなうっかりも、このオーダーメイド充電器なら防ぐことができます。充電式は上手く充電できるか不安……そんな方にオススメです。
リサウンドのオーダーメイド充電式耳あな型に関して、こちらの記事でもご紹介しています。
史上最高に取り扱いが簡単!?充電式の耳あな型補聴器「リサウンド・ワン耳あな型」が新発売!
リサウンド・オムニアITC/ITEの4つのグレード、カラー
リサウンド・オムニアITC/ITEには9・7・5・4の4つのグレード(価格)があります。価格に比例し、聞こえの補助機能が強くなります。
グレード別の機能表
機能\グレード | 9 | 7 | 5 | 4 |
---|---|---|---|---|
両耳指向性 360オールアラウンド | ◎ | 〇 | ー | ー |
両耳指向性 自動声センサー | ー | ー | 〇 | △ |
フロントフォーカス | ◎ | 〇 | ー | ー |
自動空間認識 | 〇 | 〇 | 〇 | ー |
環境適応 雑音抑制 | 〇 | ー | ー | ー |
環境適 応システム | 〇 | 〇 | 〇 | ー |
音質調整チャンネル数 | 17 | 14 | 12 | 10 |
Bluetooth | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
※『環境適応雑音抑制』と『環境適応システム』は両耳装用時のみ。
リサウンド・オムニアITC/ITE
メーカー希望小売価格
グレード | 片耳価格 | 両耳価格 |
---|---|---|
9 | 613,000円 | 1,193,000円 |
7 | 443,000円 | 853,000円 |
5 | 303,000円 | 573,000円 |
4 | 223,000円 | 413,000円 |
※補聴器は非課税,上記価格はオーダーメイド充電器33,000円(税込)を含む。
グレード別の機能表
クラス | 9 | 7 | 5 | 4 |
---|---|---|---|---|
両耳指向性 360オールアラウンド | ◎ | 〇 | ー | ー |
両耳指向性 自動声センサー | ー | ー | 〇 | △ |
フロントフォーカス | ◎ | 〇 | ー | ー |
自動空間認識 | 〇 | 〇 | 〇 | ー |
環境適応雑音抑制 | 〇 | ー | ー | ー |
環境適応システム | 〇 | 〇 | 〇 | ー |
音質調整 チャンネル数 | 17 | 14 | 12 | 10 |
Bluetooth | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
※『環境適応雑音抑制』と『環境適応システム』は両耳装用時のみ。
リサウンド・オムニアITC/ITE
メーカー希望小売価格
クラス | 9 | 7 | 5 | 4 |
---|---|---|---|---|
片耳価格 | 613,000円 | 443,000円 | 303,000円 | 223,000円 |
両耳価格 | 1,193,000円 | 853,000円 | 573,000円 | 413,000円 |
補聴器のカラーは8通り。外から見えるフェイスプレート部分は、ダークグレーかライト(ベージュ)の2種類。
外から見えない耳の中のシェル部分はダークグレー・ライト・赤・青の4種類からお選びいただけます。
超小型耳あな型補聴器「リサウンド・オムニア CIC」
近年の小型耳あな型補聴器は、スマホと通信する機能のためにサイズを妥協するか、サイズを極端に優先して最大音量を妥協するか。どちらかの選択が多かったです。しかしリサウンド・オムニアCICは、内蔵するレシーバを刷新して、パワーと極小サイズを両立しています。
スマホと通信する機能こそ無くなっていますが、シンプルに必要十分な音量、小さく目立たないことをお求めの方にはオススメです。リサウンド・オムニアCICは、今まで聴力の制限で超小型の耳あな型を選べなかった方だけでなく、その小ささから補聴器を目立たせたくない方からも人気が出そうです。
リサウンド・オムニアCICの4つのグレード、カラー
リサウンド・オムニアCICには9・7・5・4の4つのクラス(価格)があります。価格に比例し、聞こえの補助機能が強くなります。
グレード | 片耳価格 | 両耳価格 |
---|---|---|
9 | 560,000円 | 1,120,000円 |
7 | 390,000円 | 780,000円 |
5 | 260,000円 | 520,000円 |
4 | 180,000円 | 360,000円 |
メーカー希望小売価格
クラス | 9 | 7 | 5 | 4 |
---|---|---|---|---|
片耳価格 | 560,000円 | 390,000円 | 260,000円 | 180,000円 |
両耳価格 | 1,120,000円 | 780,000円 | 520,000円 | 360,000円 |
補聴器のカラーは8通り。
外から見えるフェイスプレート部分は、ダークグレーかライト(ベージュ)の2種類。外から見えない耳の中のシェル部分はダークグレー・ライト・赤・青の4種類からお選びいただけます。
リサウンドの新製品、当店でお試しができます!
今回リサウンドから発売される新製品も、実際の生活場面でお試しすることができます。
騒がしい場所での会話での聞こえを改善したい方は、リサウンド・オムニアシリーズをぜひ試聴してみて下さい。
耳あな型は2種類。目立たない小さいサイズか、充電式で取り扱いも簡単なタイプ。あなたのご希望や使い勝手に合わせて、お選びいただけます。
【監修】
補聴器専門店プロショップ大塚を運営する株式会社大塚の代表取締役。認定補聴器技能者、医療機器販売管理者。
たくさんの難聴の方々に、もっとも確実によく聞こえる方法をご提供することが私たちのミッションです。
監修においては、学術論文もしくは補聴器メーカーのホワイトペーパーなどを元にしたエビデンスのある情報発信を心がけています。
なお古いページについては執筆当時の聴覚医学や補聴工学を参考に記載しております。科学の進歩によって、現在は当てはまらない情報になっている可能性があります。
※耳の病気・ケガ・治療、言語獲得期の小児難聴や人工内耳については、まず医療機関へご相談下さい。