当社は実耳測定装置Unity3の販売代理店です。Unity3と実耳測定の研修をセットで販売しております。
私たちは1989年に補聴器の小売販売を開始し、自社店舗で2015年に実耳測定による補聴器フィッティングを開始。検査機器メーカーと協力し、開発中の実耳測定装置(Unity3の前身)の日本国内での運用研究への協力などを行ってきました。
現在は補聴器販売店・耳鼻科クリニックの皆さまに、実耳測定機器を研修サービスとセットでご提供しております。
(補聴器専門店5店舗の運営も継続中、実耳測定を見学いただけます)
当社の研修内容は、すでに実耳測定が普及しているアメリカ、カナダ、オーストラリア、イギリス、EU各国から、エビデンスレベルが高いガイドラインを参考に作られています。
もちろん日本の現場で役に立たない研修では意味がありませんから、日本の現状に合わせ、一部カスタマイズしています。
この研修で学んだスタッフたちによる補聴器フィッティング回数は、すでに3000回以上。実耳測定を用いてフィッティングした補聴器は、ユーザーの皆様から高い評価をいただいています。
実耳測定はクライアントの満足度を上げる強力な手段。世界の普及率は70%以上!
補聴器の装用率、満足度ともに高い国では、実耳測定による適合判定が義務化されているケースが数多くあります。こういった国の場合、装用閾値とファンクショナルゲインによる補聴器の適合判定は、公的な保険診療として一般的ではないようです。
実耳測定による補聴器フィッティングには、様々なメリットがあります。有名な研究では次の3つが挙げられます。
クライアントの問題が解決する
クライアントごとに抱えている問題は異なります。実耳測定による補聴器フィッティングは、聴こえの問題を確実に解決します。
語音明瞭度が改善する
実耳測定を用いて調整すると、語音明瞭度について装用効果に差が出ます。
特に軽度難聴者から期待されることが多い、小さな声、遠くの声に相当する50dB程度の音圧では実耳測定を使った調整は、明瞭度が改善します。*1
なお、この研究は単語による評価なので、日本の57S語表の3音節に近いものです。
1.Michael Valente, Kristi Oeding, Alison Brockmeyer, Steven Smith, Dorina Kallogjeri:Differences in Word and Phoneme Recognition in Quiet, Sentence Recognition in Noise, and Subjective Outcomes between Manufacturer First-Fit and Hearing Aids Programmed to NAL-NL2 Using Real-Ear Measures:J Am Acad Audiol 2018; 29(08): 706-721
補聴器の購買可能性が高まる
補聴器店のサービスに対する調査レポートにて、クライアントが補聴器を購入する可能性についても研究がされました。
補聴器販売店にとって、新規のクライアントが補聴器を実際に買ってくれるか?もしくは既存のクライアントが補聴器を買い替えてくれるかは重要な課題です。
実耳測定を実施することで、購買率は大きく改善することが分かっています。*2
2.Amyn M. Amlani, PhD, John Pumford, AuD, and Erich Gessling:Real-Ear Measurement and Its Impact on Aided Audibility and Patient Loyalty:October 2017 Hearing review
日本における実耳測定の位置づけ
我が国においても、日本聴覚医学会が定めた補聴器適合検査の指針(2010)*3のうち、Ⅲの1およびⅢの2※が実耳測定です。ファンクショナルゲイン法に対する利点は、指針の中でも紹介されています。
※Ⅲの2「挿入形イヤホンを用いた音圧レベル(SPL)での聴覚閾値、不快レベルの測定」
SPLメーターを用いた補聴器フィッティング、いわゆる「大和田式」は、日本における多数派ではないものの、モントリオール大学では同種の考え方がさらに発展し、カナダで普及しています。REDD(実耳ダイヤル差)を測定した上での挿入形イヤホンを使った聴力測定、インサート法によるRECD(実耳カプラ差)を測定した上での特性箱による補聴器の調整などが該当します。
*3 真鍋敏毅、神田幸彦、白石君男、杉内智子、鈴木恵子、田内光、西村忠己、松平登志正:補聴器適合検査の指針(2010):日本聴覚医学会 53,2010
実耳測定の基礎から手技のコツまで実践向けの研修を
セットでご提供
当社は、これまで実耳測定を用いた補聴器調整を数多く実践し、補聴器ユーザーの皆様から高い評価をいただいてきました。当社から実耳測定装置(Unity3)をご購入いただいたお客様には、現場ですぐに活躍できる実践向けの研修プログラムをご用意しております。
(※研修のみご希望の方も、遠慮なくお問合せ下さい)
使いやすく、専門的な実耳測定機器「Unity3」
当社ではシバントス製の実耳測定機器「Unity3」を販売しております。
Unity3はどんな方でも使いやすく、専門的でありながら初学者にも使いやすいようデザインされています。
また各装置はモジュール式になっているため、メンテナンスや校正が簡単です。定期的な保守・点検、もしくは故障した場合でも、代替器との交換は短時間で完了。通常業務への影響が最小限に抑えられます。
History:実耳測定と補聴器フィッティングに対する私たちの思い
私たち、株式会社大塚は1989年から補聴器の販売をはじめ、現在は「補聴器専門店プロショップ大塚」の屋号で、東京都内と静岡県に五店舗の補聴器専門店を運営しています。
店舗では2015年から実耳測定による補聴器調整を開始し、多くのお客様に実耳測定による補聴器フィッティングを行ってきました。
装用閾値による調整から、実耳測定による調整へ。
初めての実耳測定の導入は、手探りのチャレンジでした。
しかし実際に実耳測定を使った調整をお客様にお試しいただくと、意外と簡単に「いままでの補聴器よりもよく聞こえるし、うるさくない」と、ご好評をいただいたのです。
特に、既存の装用閾値による調整を知っている補聴器経験者の皆様から、数多くの喜びの声をいただいたことに、勇気をもらいました。
その後3000回を超える実耳測定をへて、現在では実耳測定による補聴器フィッティングが最善との確信にいたりました。
良い技術を、より多くの人へ広めたい。
日本の補聴器販売の現場では、実耳測定は欧米ほど普及していないのが現状です。この原因は、国内に実耳測定を教えられる人数がまったく足りていないことです。
私たち自身、実耳測定を現場で使いこなせるようになるまで、欧米の臨床家や研究者、検査機器の開発元の皆様、そして国内で実耳測定を実践されている数少ない先輩方から様々なことを教えてもらいました。
私たちは先人に教えていただいた知識と、また実耳測定の実践で培ったいくらかの経験を、補聴器業界の皆様と共有したいと考えています。
実耳測定による補聴器フィッティングを国内に普及させることで、国内で聴こえに困る難聴者の皆様に、より良い調整状態の補聴器を広げていきたいと思います。
当社について
社名 | 株式会社大塚 |
創業 | 1916年(大正5年) |
設立 | 2013年 |
代表者 | 代表取締役社長 大塚祥仁 |
代表電話番号 | 053-461-9246(転送にて補聴器専門店大塚補聴器、浜松相生店につながる場合があります) |
社員数 | 21名(令和6年2月現在) |
従業員資格等 | 認定補聴器技能者10名、言語聴覚士5名、医療機器販売管理者5名、MR認定者1名、経営管理学修士号(MBA)1名 |
従業員所属学会など | 言語聴覚士学会、聴覚医学会、補聴器販売店協会 |
お問い合わせ
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